【憂太先輩の誕生日】1 ページ19
『間に合った!?』
「いや、アウトだろ」
任務を終えて急いで談話室へ向かう為、最短ルートの窓から中に入った
窓際に立っていた真希が呆れた顔でため息を吐いた
良かった!憂太先輩はまだ来てない!
『ケーキ受け取ってきたよ!!早くテーブルに置いて!』
「ちょっと!どんだけ大きいケーキ頼んでんのよ」
『奮発しました!』
「これバースデーケーキつーか、ウエディングケーキだろ?どうすんだよ」
「すげぇ、めっちゃ美味そう!」
「しゃけしゃけ」
ケーキは上から色とりどりのフルーツが乗ったタルトケーキ、側面に苺がたくさん散りばめられたショートケーキ、私が食べたいザッハトルテの三段ケーキだ
流石、一流パティシエに無理を言って作ってもらった代物だ
オーダーした時は何度も無理だと泣きながら言われたけど妥協しなくて良かった
これからもケーキはこのお店で買おう
悠仁と棘先輩は目を輝かせて写真を撮り始めた。
私も撮ろう
野薔薇と恵はケーキを見て慌ててる
『だって誕生日兼婚約日でしょ?』
「…………婚約って妄想??」
『違いますぅー!憂太先輩と里香ちゃんの!!』
今日は憂太先輩のお誕生日で里香ちゃんと婚約の約束をした日だと夏ぐらいに憂太先輩から聞いた
里香ちゃんはもういないけど里香ちゃんが居たから今の憂太先輩がいる訳で……ちゃんと二人のお祝いしなきゃと思いウエディングケーキにしました!
それを聞いて悠仁は泣きそうな顔で私の頭を「いい子じゃん」って言って撫でてくれた
いや、もう泣いてんじゃん
悠仁の背中を擦りながら『お前が泣くな』とツッコめば「あと1分待って」と目頭を押さえてしゃがみ込んだ
『で、憂太先輩は?』
「…パンダ先輩からメッセージ来た。今部屋出たらしい」
「どうするよ?今年はパイ投げやめとくか?」
「おかか!」
『やりましょう!2年生の絆のパイ投げ!』
「去年やった時は号泣されたよな。嬉し涙で」
ドアの向こうから憂太先輩とパンダ先輩の声が聞こえてきた
真希と棘先輩はパイを構え、私達1年生はクラッカーを持った
ガチャ
ドアが開いて憂太先輩とパンダ先輩の姿が見えた所でクラッカーの大きな音とパイがぐちゃっと落ちる音がした
パーーーーン
『憂太先輩お誕生日おめでとう!!!パンダ先輩も』
「憂太、パンダおめでと」
「ツナマヨ!」
「「「先輩達おめでとうございます!!」」」
真希と棘先輩が投げたパイは見事に二人の顔面に直撃した
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作者名:憂 | 作成日時:2022年2月17日 20時