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✿【重い日】1 ページ14

…………最悪



さっき吐いたばっかりなのにまた吐き気がしてきた
お腹を抑えながら壁に手を付けて来た道を戻る


もうちょい
もうちょい


あー、気が遠くなってきた

とうとう貧血の症状も出てきたか
目の前も霞んでよく見えなくなってくる



目眩もどんどん酷くなる一方なので一回座り込む



遠くからなんか聞こえるけど
ソレどころじゃない


2日目重すぎ

薬切らしてるから硝子さんの所に行かなきゃ
でも辿り着ける気がしない
とりあえず今日は1日寝て過ごして明日行こう



「……ッ……ヒロインちゃん!大丈夫!?」

「マジでどったの??腹痛いとか!?」



声がガンガン響くから大声出さないでください
お願いします



『…………大丈夫なん、で』

「どうみても大丈夫じゃないよ!?もしかして昨日の任務で何かあったの??反転で治る??」

『…これは…むり』

「反転で治らないとかヤバくない??
入家さん呼んで来たほうがいい!??」

『………おちつけ』



目の前が真っ暗でなんも見えないけど
たぶん声的に憂太先輩と悠仁だよね

すごく焦ってる二人になんて言えば伝わるか考えていると、頭の中がぐるぐる回ってしまい吐き気がしてきた

やばい

とりあえず立ち上がってトイレを目指そう
ここで吐くのはプライドが許さない



「……乙骨先輩何してんですか?虎杖まで……ヒロイン?」

『………めぐみ?』

「あぁ、そうゆう事か。ヒロイン俺の肩に手回せ」

『……うぅ、めぐみぃ』

「喋るな。とりあえずトイレに行けばいいか?」



恵は瞬時に私の状況を察してくれた

コクコクと頷いて恵の肩に手を回すとゆっくりと立ち上がれた
そのまま体重を恵に預けてトイレまで連れられた

便座の前に座らされて背中をポンポンと優しく叩く恵をお礼を言ってから押し退けた
これ以上されたら泣く



「薬は?」

『切らしてて………あと、だいじょうぶ、ぅ、吐くだけ、だから』

「泣くほどひどいなら吐くまで………あー、分かった。玉犬預けるから何かあったら玉犬に言え。外で待ってる。鍵は締めるなよ。何かあった時困るから」

『……め、めぐ…グズっ』



私の心情を察してくれた恵は玉犬のたまちゃんを残してトイレから出ていった
たまちゃんは尻尾で私の背中を撫でクゥーンと心配そうな声で鳴いた

ご主人様に似て優しいし気が利くね
抱き締めてもふもふしたい


それに比べて琥珀は一向に姿を表さない
ご主人様が大変な時に何してんのかな
あの気まぐれ猫は

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設定タグ:呪術廻戦 , 乙骨憂太   
作品ジャンル:アニメ
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作者名: | 作成日時:2022年2月17日 20時

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