きまぐれ猫は乙骨憂太に惚れました

【猫の日】1 ページ11

「これやるよ」

『何これ？』



早朝、日課のお散歩パトロールをしていたらジョギング中の真希と遭遇して一緒に走りながら寮に帰った

真希が「待ってろ」といい自室に入っていくので、壁に寄りかかって待っていたらビニール袋をくれた

中身を見るとチョコレートのお菓子が沢山入っていた



「今日猫の日だろ」

『んー、猫の日っていうか私の誕生日だね

まぁいいや、ありがと！嬉しい！』

「恩返し待ってるわ」

『ん？？？』



ニヤッと笑いひらひらと手を振って自室に戻った真希



恩返しってなに？？？





登校途中に中庭で琥珀と猫達が密会をしていたので『私も〜』とその場に混ざり猫達の話を聞いていたらビニール袋を持った棘先輩がやって来た



「高菜！」

『棘先輩〜おは、なにこれ？？』

「明太子」

『え、くれるんですか？』

「しゃけ」

『ありがとうございます！！』



本日2度目のビニール袋を貰った

みんなもしかして私の誕生日知ってるの？？
めっちゃ嬉しい！！

ワクワクしながら中を見ると煮干しのお得パックが入っていた



え？？？にぼし？？？



棘先輩は満足そうな顔をして校舎に入っていった




最短距離で1年の教室へ向かう為、窓から校内へ入ると廊下にパンダ先輩がいた
私を見て溜め息を吐きながら「俺で良かったな」と頭をポンポン撫でられた…………学長だったらブっ叩かれてた



「教室まで行く手間が省けたわ」

『パンダ先輩もですか？？』

「そうそう、猫の日だからな！」

『………ありがとうございます』


3度目のビニール袋の中身は大量のカイロだった
実用性抜群でとても嬉しいです
冷え症だからとても助かる、けど


誕生日プレゼントってなんだっけ？？





1年の教室のドアを開けるとみんながバタバタと何かを隠した



ほぅ〜？？サプライズかな？？？



「なんでいつもより早く来てんのよ！」

『んー？私が早く来たら困るような事してたの〜？？』

「あ〜、ほら今日猫の日じゃん！？ヒロインも猫じゃん？？猫だからさぁ！」

『悠仁は慌てすぎ術式の形が猫ってだけで、猫の日関係なくない？？みんなして猫の日、猫の日って今日それだけじゃないでしょ！？』

「…………それ以外に何かあるのか？」

『あ、え、やっぱりみんな猫の日だから？？
だからプレゼントくれるの？？？

………ちなみに真希は何も言ってなかったの？？』

「今日は猫の日だから猫に恩売っておけって真希さんが」

『猫がみんな恩返しすると思うなよ！？』

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