暗殺教室3(タイトルはまだ決めていません)

147話 ページ47

どっかで前茅野を見たことあると思ってたんだ、と三村君がスマホの画面をみんなに見せる

そこには磨瀬(ませ)榛名(はるな)という天才子役の情報が載っていた。いつもよりキツめの表情とおろした髪はまさしくさっきのカエデちゃんだった。緑色と黒色の髪の色の違いだけだが…きっと染めたんだろう。なぜ緑にしたのか知らないけど

だけど髪、雰囲気が全く違うからみんな気づかなかった


教室に戻り、各自自分のスマホでカエデちゃんのドラマの動画を見る

泣き顔、怒り顔、笑い顔全てが本当の感情のような完璧な演技。そりゃそうか。殺せんせーまでもが今まで気づかなかったんだもん




「殺せんせー…茅野、先生のこと人殺しって言ってたよ」


「過去に、何があったんですか？」


「こんだけ長く信頼関係築いてきたから、もう先生を疑ったりはしないよ」


「でも、話してもらわなきゃ。殺せんせーの過去のこと」




三村君、磯貝君、木村君、片岡さんがそう言う。流石にもう秘密にされても誰も納得はしない

みんながじっと殺せんせーを見つめる。そんな私達に殺せんせーはわかりましたと答えた

先生の過去の全てを話します、と言った殺せんせーはカエデちゃんがいてみんな揃ってからという条件を出した


そしてカエデちゃんから先生宛にメールが届く

”午後7時 裏山のすすき野原まで”




私達も殺せんせーに同行して裏山に来た。そこには肩を出した夏用のワンピースにマフラーをした変わった格好しているカエデちゃんがいた




「殺せんせー、先生の名付け親は私だよ？ママが滅っ！してあげる」


「茅野さん、その触手をこれ以上使うのは危険すぎます！今すぐ抜いて治療しないと命に関わる！」




殺せんせーが説得を試みるも、カエデちゃんは快調だと言った

次に潮田君がカエデちゃんに言う




「……全部演技だったの？楽しいこと、色々したのも…苦しいこと、みんなで乗り越えたのも」


「演技だよ。これでも役者でさ。渚が鷹岡先生にやられている時、じれったくて参戦してやりたくなったよ。不良に攫われたり、死神に蹴られたときなんか、ムカついて殺したくなったよ」




今まで、そんなこと…




「でも耐えて、ひ弱な女子を演じた。殺る前に正体バレたら…お姉ちゃんの仇が討てないからね」




お姉ちゃん…雪村あぐり先生のことか

148話→←146話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す