あの海の輝きをもう一度。01 ページ10
行きつけのバーで俺は、グラスに入った琥珀色の酒を口に含んだ。口の中に広がる独特の味にほんの少し顔を顰める。
もう、五年。あの日から五年も経ってしまったのだ。月日の流れはあまりにも早く、あまりにも無情だった。
かつん、とグラスをカウンターテーブルに置いた。グラスの中に入っていたロックアイスがコロンと回転する。それを眺めながらAは静かに息を吐き出した。ここにいれば、仲間の誰かが声をかけてくれるんじゃないかと思っていた。そんな事……あるはずがないというのに。
五年という年月はAの期待を失わせてしまった。社会人になり世間の荒波に揉まれていくうちに、もう夢を見ることも忘れた。
「随分と物思いにふけっておられるようで……」
「あはは……ちょっとね……」
マスターに声をかけられて俺は苦笑する。
「ずっと前にですね、夢を見たんです。ワンピースっていう漫画の中に自分が存在する夢を」
馬鹿みたいですよね。と俺は自嘲する。この話をすると大抵馬鹿にされるから、こうして俺は自分から馬鹿だと言うようになった。
けれどそのたび、自分の心が違う！と叫んで、つきりと痛む。視線を下げてほんの少し口角を上げた。
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kｐ.ポテト丸(プロフ) - すっっっ こすこのすこです,,,できればエースと再開した時の話読みたい,,,終わり方もエモ、作者さんセンスの塊すぎて,,, (2022年9月5日 21時) (
レス) @page11 id: cc3d51cba9 (このIDを非表示/違反報告)
なんばんづけづけ - わぁぁあ泣凄くいい終わり方！エース達と再開するところも見てみたいけど、この終わり方の方がエモい！ (2021年8月29日 16時) (レス) id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - とても素敵な作品をありがとうございます！最後読んでて心がきゅっとなりました:')他の皆様もコメントしている通りですが、この作品と出会えて良かったです！ありがとうございます！ (2021年7月27日 6時) (レス) id: 38a2cf9239 (このIDを非表示/違反報告)
米原舞夢(プロフ) - 最初から最後まで一気に読みました。とてもいい作品ですね！この作品の続編みたいなのを作ってみてはどうでしょうか。 (2021年6月23日 2時) (レス) id: f9904f6d7d (このIDを非表示/違反報告)
1(プロフ) - きゃーぽんさん» そのお言葉が創作の活力になります〜(*T^T) 読んでいただきありがとうございました！ (2021年6月22日 22時) (レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：1 | 作成日時：2021年4月19日 20時
