別れは確実に。01 ページ5
がはっ――
赤色が飛び散った。ぬるりとした液体が頬を伝う。白くて美しい輝きを放つドラゴンの皮膚から赤いマグマの腕が突き出ていた。息をするもの忘れてその光景を見つめる。
呆然としているとゆっくりとドラゴンは振り返り、口元を上げた。
「……よか、った……今度、は、守れた……」
柔らかい笑みを一瞬だけ浮かべ、Aは動き出した。俺を尾で軽く押し飛ばし、赤犬に向かって雷を落とす。
後退し雷を避けた赤犬を追いかけてAは冷気を纏った尾を振り回した。Aが動くたびに鮮血が舞う。明らかに重傷を負っているのにAは攻撃の手を休めない。地面が凍り付いたのを見やり、赤犬は顔を顰めた。
「エース！逃げて！今のうちに――げほ、がはっ」
「Aッ！？」
咳こんだAに駆け寄ろうとしたが、ジンベエに肩をつかまれ止められる。動きを鈍らせたAに赤犬は再び拳を振り上げた。
振り下ろされた拳をAは異様な程俊敏な動きで避け、赤犬の横腹に太い尾を叩き込む。
「エースさん！早う逃げんと……！！」
「っでも！Aが……！！あいつは怖がりで泣き虫なんだよ！放っておけるか！！」
「オヤジさんとあの子の意思を踏みにじるんか！？」
「……っAは……」
――エース。耳元でAの声が聞こえたような気がして俺ははっとして顔を上げる。赤く染まった服を身にまとった小さな後姿が赤犬の傍で膝をついていた。
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kｐ.ポテト丸(プロフ) - すっっっ こすこのすこです,,,できればエースと再開した時の話読みたい,,,終わり方もエモ、作者さんセンスの塊すぎて,,, (2022年9月5日 21時) (
レス) @page11 id: cc3d51cba9 (このIDを非表示/違反報告)
なんばんづけづけ - わぁぁあ泣凄くいい終わり方！エース達と再開するところも見てみたいけど、この終わり方の方がエモい！ (2021年8月29日 16時) (レス) id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - とても素敵な作品をありがとうございます！最後読んでて心がきゅっとなりました:')他の皆様もコメントしている通りですが、この作品と出会えて良かったです！ありがとうございます！ (2021年7月27日 6時) (レス) id: 38a2cf9239 (このIDを非表示/違反報告)
米原舞夢(プロフ) - 最初から最後まで一気に読みました。とてもいい作品ですね！この作品の続編みたいなのを作ってみてはどうでしょうか。 (2021年6月23日 2時) (レス) id: f9904f6d7d (このIDを非表示/違反報告)
1(プロフ) - きゃーぽんさん» そのお言葉が創作の活力になります〜(*T^T) 読んでいただきありがとうございました！ (2021年6月22日 22時) (レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：1 | 作成日時：2021年4月19日 20時
