怒りと不安。04 ページ7
「くそ！オーガー！バージェス！！てめェら勝手に手ェ出すんじゃねェよ！おめェらじゃまだエースにゃ敵わねェ！引っ込んでろ！」
船長らしく部下を叱っている無防備なティーチ背中にエースは問答無用で炎の拳を叩き込む。手加減も遠慮もない強力な炎の拳は建物を破壊し、ティーチ達を飲み込んだ。ぎゃあああと野太い悲鳴が聞こえてくる。それと一緒に船長、船長と心配そうな声も。あんな奴でも"船長"と慕われて、身を案じる仲間がついているなんて正直驚きだ。
ティーチはごろごろと転がって身体についた炎を鎮火する。何とか炎を消し、荒い呼吸をしながらティーチは身体を起こす。なんとも無様な光景だ。
「ゼハハハ…あァ分かってるよエース。俺を殺してェんだよなァ…そりゃそうだ…"仲間殺し"は大罪だ」
エースは瓦礫に足を乗せ、眉を吊り上げる。燃え盛っていた炎がするするとエースに吸い込まれていき、炎は姿を消す。Aはエースの数歩後ろに着地し、四つん這いのままのティーチを睨んだ。
「四番隊隊長サッチは確かに俺がブッ殺した…！」
仕方なかったんだよ。その言葉に怒りがこみ上げる。ふざけるな。仕方なかったって何だ。そんな理由でサッチは殺されたのか。
「あいつが俺の意中の悪魔の実を手に入れやがったんだ！！船の掟じゃあ見つけた奴が口にしていいルール」
――俺ァ図鑑に載ってる実の形は全て覚えてたからそれが俺の求め続けた実だとすぐに分かった。何十年も白ひげの船にいたのはその実が転がり込んでくる確率が一番高ェと思ったからだ。運がなけりゃ諦めたが、その実は俺の友達の手に入った。
「それでAを刺して、サッチを殺して…奪ったのか」
つまり初めからティーチは裏切るつもりで白ひげ海賊団に身を置いていた。あの笑顔が全部嘘だったとは思わない。でも、ティーチがやった事は許せない。実が欲しかっただけなら、殺さずとももっと他の手段があったはずだ。
「まァハズミさ。この能力は俺を選んだんだよ…ゼハハハ！俺ァこれで"最強"になれたんだよエース！」
ティーチは徐に立ち上がり、両の手を左右に広げた。じわりと、ティーチの腕が黒く染まり、黒い何かが煙のように立ち昇る。黒煙は徐々に大きくなっていく。
「見ろ…自然系の中でもまた異質…！エース！お前の身体は…火だろ！？」
天へと立ち昇る黒い煙に俺は圧倒される。
ティーチは今までにない凶悪な笑みを浮かべて口を開いた。
「俺ァ！"闇"だ！」
背中に冷たい汗が、流れた。
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1(プロフ) - × ×さん» お読みいただきありがとうございます！ここからは展開がとても早くて、もうちょっとでラストです(*^^*) (2021年4月19日 20時) (
レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - 二日遅れてしまいましたけど、読ませていただきました！ここから展開がどうなるのかワクワクドキドキです！ (2021年4月16日 10時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
1(プロフ) - × ×さん» コメントありがとうございます！とても励みになります(*^^*)本日更新致しましたのでぜひ読んでいただけると幸いです！ (2021年4月14日 19時) (レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみに待ってます-_-b (2021年4月13日 2時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：1 | 作成日時：2021年4月9日 0時
