流れる血。01 ページ39
「あれは……"白銀"だ！！」
「怯むな、撃てェーー！！！」
銃弾や砲弾が時折身体にぶつかるも大したダメージではない。海軍は戦場を舞う白銀の龍に悲鳴をあげ、怖気づいて後退する。その隙を突いて白ひげの船員が勢いよく切り込んでいく。
「A！いいぞ！もっとやれェ！！」
味方に攻撃が当たらないように注意しながら、炎の球を海軍に向けて吐き出す。陣形が崩れ、右往左往する海兵を長い尾っぽで叩き飛ばした。
Aが前線を突き進む傍らで巨大な身体を持つオーズが集中砲火を受けていた。
「テメェら！尻を拭ってやれ！オーズを援護しろォ！！」
響き渡るお父さんの声にAは素早く旋回し、凍った湾内にいる敵を叩き飛ばしながら駆け抜けるオーズの援護に向かう。Aの何倍もある身体はいたるところからの砲弾を受け、傷ついていた。痛々しい傷に顔を顰めながら、オーズを目掛けて飛んでくる砲弾を尾で弾き飛ばし、大砲を潰していく。
「ずまねェ"白銀"！！」
「エースを助けたい気持ちは皆一緒だ！協力して当然！」
オーズに小さく笑って、俺は向かってきた巨人族の海兵の顔に炎を吐き出す。ぎゃあと悲鳴をあげ、巨人族の海兵はその場に転がる。オーズがそれを蹴り飛ばし、更に前へと進む。
エースのいる処刑台まで彼の足の大きさで後数歩というところで、前方から丸い衝撃波が走りオーズと俺を叩き潰した。
「うわぁっ！？」
強靭な鱗で俺は吹き飛ばされただけだったが、オーズはまともに衝撃波を喰らいその場に膝をつく。何とか空中で体勢を立て直し、オーズの真正面で手を翳し、片方の手に聖書を持った大男を睨んだ。オーズが膝をついたことで海兵が一斉に攻撃を仕掛けてくる。
「やめろ……ここへは来れねェ……！！」
エースが悲痛な声で叫ぶ。
「狙わせねェよ！！"
冷気を纏った尾を勢いよく振り回し、今にも放たれそうな迫撃砲に向けて氷の棘を飛ばす。砲身にぐさりと鋭い氷が突き刺さり、パキパキとそのまま凍て付いた。だが、A一人でオーズを狙う砲弾を止めることはできず、幾つかの砲弾がオーズに当たり爆発する。
肩で息をしながらも、オーズは歩みを止めずすぐ傍にいたピンク色のファーコートの男に拳を振り下ろした。男のいた足場が数人の海兵を巻き込んで木っ端微塵に潰される。
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1(プロフ) - × ×さん» お読みいただきありがとうございます！ここからは展開がとても早くて、もうちょっとでラストです(*^^*) (2021年4月19日 20時) (
レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - 二日遅れてしまいましたけど、読ませていただきました！ここから展開がどうなるのかワクワクドキドキです！ (2021年4月16日 10時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
1(プロフ) - × ×さん» コメントありがとうございます！とても励みになります(*^^*)本日更新致しましたのでぜひ読んでいただけると幸いです！ (2021年4月14日 19時) (レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみに待ってます-_-b (2021年4月13日 2時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：1 | 作成日時：2021年4月9日 0時
