戦闘開始。01 ページ37
お父さんはぐっと両腕に力をいれ、そのまま後ろに振りぬいた。叩けるものは何もないはずなのだが不思議なことにミシリ、と大気にひびが入る。能力者だとは知っていたけれど、実際に能力を使っているのを見るのは初めてだ。息をするのも忘れ、その様子を見つめる。
ミシミシと音を立てたと思えば、突然マリンフォードの両側の水面が大きく盛り上がった。
「オヤジ……みんな……俺はみんなの忠告を無視して飛び出したのに……」
離れていたけれど、エースの声ははっきりと聞こえた。
「何で見捨ててくれなかったんだよォ!!俺の身勝手でこうなっちまったのに……!!」
「いや……俺は行けと行ったハズだぜ、息子よ」
「!」
目を丸くしてお父さんの背中を見た。あの時、お父さんは行くなと言った。それは俺も聞いている。嘘つけ!とエースも驚いた顔をして声を張り上げた。
「馬鹿言ってんじゃねェよ!!あんたがあの時止めたのに、俺は……!!」
「俺は行けと言った――そうだろ、マルコ」
話を振られたマルコは俺も聞いてたよい!とすぐに頷いた。彼らの会話を聞いていて、Aはああ、と納得する。言ってようが言っていまいがそんな些細なことはどうだっていいんだ。どんなことがあろうが白ひげ海賊団はただ家族を助けるために動くんだ。
「俺達の仲間に手を出せば、一体どうなるかって事くらいなァ!!」
「お前を傷付けた奴ァ誰一人生かしちゃおかねェぞ、エース!!」
「待ってろ!!今助けるぞオオオ!!」
わっと船員が雄たけびを上げる。ズズズズ、と突如地鳴りが響いた。ぎょっとして周囲を確認すると両側から巨大な津波がマリンフォードに押し寄せてくる。
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1(プロフ) - × ×さん» お読みいただきありがとうございます!ここからは展開がとても早くて、もうちょっとでラストです(*^^*) (2021年4月19日 20時) (レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - 二日遅れてしまいましたけど、読ませていただきました!ここから展開がどうなるのかワクワクドキドキです! (2021年4月16日 10時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
1(プロフ) - × ×さん» コメントありがとうございます!とても励みになります(*^^*)本日更新致しましたのでぜひ読んでいただけると幸いです! (2021年4月14日 19時) (レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - とても面白いです!更新楽しみに待ってます-_-b (2021年4月13日 2時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:1 | 作成日時:2021年4月9日 0時