ティーチの能力。03 ページ10
まさか……"引力"つまりティーチが引き寄せられるのは、能力自体……？
完全に不意を突かれたエースはそのままティーチに引き寄せられ、肩を掴まれる。自然系ならそのまま身体を炎に変えて逃げ出せばいいのにエースは何故かそうしない――いや、出来なかったのだろう。振り上げられた拳がエースのお腹に叩き込まれた。
「ッエース！！」
殴り飛ばされたエースが瓦礫に当たるよりも前に間に割り込んで受け止める。だらりと力なく凭れ掛かってきたエースの顔を覗きこむ。血がエースの口から零れ落ちた。
「殴られるなんてのは随分久しぶりなんじゃねェのか…！？俺がお前を掴んだ瞬間分かった筈だ！！」
やはりエースは逃げられなかったのだ。だとすればティーチはA達能力者にとって最悪の敵。
「つまり俺が実態に触れると、能力者はその間いかなる能力も使えなくなる！！自然系、動物系、超人系！！己の能力に過信するこの世の全ての能力者達に対し、俺は防御不能の攻撃力を得た！！」
「エース、大丈夫か？」
「あぁこれぐらい問題ねェ…ようは捕まらなきゃいいんだろ」
エースは口元に流れた血を親指で拭い、ぎろりとティーチを睨みつけた。翳された手の平にエースが再び吸い寄せられる。やはり避ける事は出来ないようだ。
引き寄せられる瞬間に炎の槍を飛ばす。ぐさりとティーチの胸元に二対の炎の槍が突き刺さり、エースの首元にティーチのチョップが入る。ぶっ飛び瓦礫にぶつかるエースに駆け寄りたい気持ちを抑え、Aは痛みに呻いているティーチに向けて炎を吐き出した。
「ぐあああああ！！あちちち！！クソ！！」
「お前の好き勝手させねェ！"
燃え盛るティーチに続けて電撃を放つ。青白い閃光がティーチの身体を貫いた。ぐへぇとカエルの潰れたような声を上げてティーチはごろごろと転がり瓦礫にぶつかりとまる。
土煙で見えなくなったティーチから目を反らし、エースを確認する。
「エース！一人で戦うなよ、俺もいるんだからな！」
エース程ではないがそれなりに戦力にはなると自分では思っている…他人から見たらどうかは知らないが。首のダメージが結構大きかったようで、エースは首を摩りながら眉間にシワを寄せた。
「くそ……厄介な力を手に入れやがって……A、気ィ抜くなよ！"十字火"！」
人差し指を交差させ十字を作り、エースが攻撃を繰り出す。その名の通り、十字架の形をした炎がティーチに真っ直ぐに向かった。
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1(プロフ) - × ×さん» お読みいただきありがとうございます！ここからは展開がとても早くて、もうちょっとでラストです(*^^*) (2021年4月19日 20時) (
レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - 二日遅れてしまいましたけど、読ませていただきました！ここから展開がどうなるのかワクワクドキドキです！ (2021年4月16日 10時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
1(プロフ) - × ×さん» コメントありがとうございます！とても励みになります(*^^*)本日更新致しましたのでぜひ読んでいただけると幸いです！ (2021年4月14日 19時) (レス) id: d447c4ab55 (このIDを非表示/違反報告)
× ×(プロフ) - とても面白いです！更新楽しみに待ってます-_-b (2021年4月13日 2時) (レス) id: 9bb4cee45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：1 | 作成日時：2021年4月9日 0時
