ドラグーンの憂鬱 (ページ31)

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買い物。04 ページ31

大量の袋を抱えたAとマルコは昼食を取るため、レストランにいた。丸いテーブルの椅子に腰掛、余った椅子には買い物袋を置いた。服を初めとして、下着、靴、歯ブラシなどの日用品に、何故だかアクセサリーまで買って貰った。要らないといったのだけれどマルコいわく、Aはひょろいからもっとギラギラしたアクセサリー付けろ。らしい。

今日だけで使ったお金が幾らかなんて、想像するだけでも恐い。かなり使ってたと思う。単位がベリーだから価値がよく分からなかったけど、それでも０が多いってことはそれだけ高いって事だ。

うー……と小さく呻きながら、俺はお冷を口に含む。氷で冷えた水は買い物ですっかり疲れてしまった俺にはとても美味しく感じた。

「A、好きなものを選べよい」

マルコがテーブルに広げたのはメニューらしきもの。あ、はい。と返事をして、メニューを上から下へ眺めようとして俺はぴたりと硬直した。アルファベットが上から下に詰まっている。その横にはちょんと数字が添えられている。

「……どうしたよい」

「……マルコ隊長、」

石化するかの如く硬直した俺に、マルコが不審そうな顔をする。かなり重大な事実に今、俺は気がついた。

「……おれ、字が読めません」

それを聞いた瞬間、マルコの顔が引きつった。