6話 ページ7
教室の中の様子を見た蜜柑は、戸惑った。
悪上等と言わんばかりのクラスの雰囲気は最悪と言ってもいいだろう。
ほけ〜と固まっている蜜柑に蛍と同じ学級委員の1人である男の子が声をかけた。
飛田「あ…あの、初等部B組へようこそ、佐倉さんっ」
蛍に夢中で眼中に入っていなかったであろう蜜柑は、あ…と思い出したように飛田を見た。
飛田「僕、クラス委員の飛田裕です。こんなクラスで…困惑しちゃってるかもしれないけど、困った事、分かんない事あったら何でも聞いてください」
こんなクラス…?
鳴海先生も言っていた通り、簡単なテストだと思っていた蜜柑は、簡単にはいかなそうなクラスの様子にさらに戸惑った。
「おい委員長っ!何だよこいつ」
声をかかけたきたのは宙に浮いてる男の子。その光景に、蜜柑はまた固まった。
飛田「あ…彼女は」
「校門前で喋ってたの聞いた。ナルが連れてきた新入りらしーね」
飛田の言葉を遮ったのはセンター分けのメガネをかけた男の子。一体どこから聞いていたのか。蜜柑はまた驚いていた。
蛍「浮遊力に超聴覚。ここでは別に取り立てて驚くほどのアリスじゃないわよ」
今目にしている光景は、たねや仕掛けがあるわけではない。本物の超能力に蜜柑はキラキラと目を輝かせていた。
…蛍の呼びかけに気づかないくらいに。
蛍「…蜜柑 ねえ、蜜柑ってば!」
パカーンと馬足手袋(馬鹿を殴るのに威力を発揮する。鹿足バージョンもあり)で蜜柑を殴ると、蜜柑は涙目になり、震えながら廊下まで下がった。
蛍「あんたがどんなアリスを持ってここに来たかは知らないけど、1つだけ言っておくことがあったわ。
ここでは一切、私達‘‘他人’’ってことでよろしくね」
蜜柑「へ?」
蛍「…私、今年の優等生賞を狙ってるから厄介事には極力、首を突っ込みたくないのよね」
蜜柑「ほ、蛍…!?」
蛍「ここは普通の学校とは違うし…。色々あると思うけど、ま、自分の力で頑張ってね。じゃっ!」
蜜柑「(な…なんじゃそれ…っ!?)」
『あらら、振られたの?』
蜜柑「うわっ!あ…あんたさっきの!?」
一連の様子を見ていたAは、座り込んで教室に戻って行った蛍を眺める蜜柑に後ろから声をかけた。
『俺、夏河A。よろしく。…水玉パンツちゃん(ボソッ』
後ろでキーキー騒ぐ蜜柑をそのままに教室に入ると、今度は蛍に話しかけた。
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中途半端ですが、次行きます。
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toyo3633(プロフ) - こんにちは、この小説を楽しく読ませてもらっています。学園アリスの特に男主ものが大好きです。これからも更新お願いします。 (2021年5月22日 18時) (レス) id: 5efbced553 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カワサン | 作成日時:2021年5月10日 2時