シンデレラストーリー～Jejung～8 (ページ31)

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第379話　大事ページ31

ソファの裏側から顔の半分まで隠れて、ジェジュンを伺い見る。

クスクスと笑うジェジュンはさっきの知らない男の人じゃない。

「あのぉ…ジェジュン…？」

JJ「あはは、ほんと逃げるのうまい」

立ち上がってわたしの方に向かって来るから、出してた頭半分を引っ込めて座りこんだ。

JJ「A」

足の間に顔を隠したわたしの前にしゃがんだジェジュン。

わたしを呼ぶその声は優しかった。

JJ「Aってほんとに期待を裏切らないね。顔、あげて？」

「…やだ」

JJ「なんで？」

「怖かったから…ジェジュンが知らない男の人に見えた」

力でねじ伏せられたら、男の人にかなわないってわかった。

JJ「ごめんね。でもわかったでしょ？男と部屋で二人っきりがどんなに危険なことか」

「でも・・・チャンミンはそんなことしない」

JJ「ふぅ～・・・A」

立ち上がったジェジュンがわたしの腕を引っ張って立たせる。

顔が上げられなくて突っ立ってると、

JJ「もぉ、顔見せて」

そっと頬を包み込まれ上を向かされた。

「チャンミンは友達だから、そんなことするわけない」

JJ「この子はー！まだそんなこと言って」

むぎゅうと頬を掴まれて引っ張られる。

「いっいたいってばー！」

JJ「はぁ、Aだからしょうがないか」

ひとりで納得してうんうん頷くジェジュンはいまだにわたしの頬をむぎゅっってしたまま…

いい加減離して欲しいんだけどっ！

JJ「とりあえず、お仕置き？」

嬉しそうな目をして怖いことを言う。

ひょいっと抱き上げられて、元いたソファに降ろされた。

「へっ変なことはやめようね？」

いままでの経験上、なにされるかわからなくて不安になってくる。

JJ「変なことってなに？」

余裕な笑みを浮かべながら、わたしの太ももを撫でてくる。

手つきがなんだかいやらしい。

「そういうことっ！」

ペシっとジェジュンの手を叩いた。

痛いとかなんとか言ってふざけ出すかと思ったら、急に真顔になるジェジュン。

JJ「Aは俺のこと大事？」

まっすぐ見つめてくる黒い瞳。

なんでわかりきったことを聞くんだろう。

JJ「チャンミンも大事だよね？」

「二人とも大事に決まってる」

JJ「俺とチャンミンは同じ大事なんだ」

寂しげに揺れる瞳。

二人とも大事な人。

チャンミンは友達として。

ジェジュンはわたしの愛する人として。

それは天秤かけられるような「大事」じゃないでしょ。