シンデレラストーリー～Jejung～8 (ページ13)

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第361話　海ページ13

はじめてのお泊りデート。

色んな意味で忘れられない、二人の思い出。

ロマンチックな夜景も、泊まったことない老舗高級旅館も料理も･･･

そしてやっぱり、恥ずかしいこともたくさん。

強烈すぎて思い出すだけでも顔が赤くなる。

だけど･･･

こうやって二人の思い出が胸のアルバムに残って行くかと思うと嬉しい。

ねぇ、ジェジュン。

もっと二人の思い出を作ろうね。

いつだって胸の引き出しから取り出して眺めるよ。

楽しかったことも、悲しかったことも、怒ったことも、幸せだったことも･･･

みんなみんなジェジュンとわたしの大切な思い出。

いつまでもこの胸のアルバムにジェジュンとわたしがいますように。

．

．

JJ「なに、どうしたの？」

運転中のジェジュンが、チラっとわたしを見た。

「楽しかったなぁ～って思って。ありがとう、ジェジュン」

JJ「すっごいニヤニヤしてたから、やらしい事でも考えてるかと思った」

「えっ？」

頬を両手で触ると顔の筋肉が緩んでるのがわかる。

「違うしっ！楽しかったこと思い出してだけっ」

JJ「俺も楽しかった。また一緒に行こうね」

「うん。ほんとにありがとう」

JJ「帰ったら、また別々かぁ～」

不満げな顔のジェジュン。

そんな顔されても･･･

「今日も明日もまだ一緒にいれるよ」

JJ「はぁ～。そういう問題じゃなくっ！ずっと一緒がいいのっ」

駄々っ子の子供みたいに口を曲げて言う。

吹き出してしまいそうになるから顔を車の窓の方に向けると、

「あ･･･海･･･」

JJ「降りようか」

「ダメっ」

昨日は夜だったからまだよかったかもしれないけど、こんな明るい時間なんて絶対ダメだ。

JJ「砂浜歩こう」

「なっなに言ってんの？イヤだからねっ」

断固として拒否。

だけどすぐにジェジュンは路肩に車を止めてしまう。

JJ「もうさ、そういうのいいから、降りて」

イヤだイヤだと繰り返すわたしをジェジュンは車から引っ張り出すように降ろして、無理矢理手を掴んで砂浜まで連れて行く。

「ジェジュンっ！！！」

JJ「そんな大きな声で名前呼ぶと、バレちゃうけどいいの？」

はっ･･･

手で口を覆ったけどもう遅い。

JJ「周り見て？こんなさ寒い冬の海にそうそう来ないって」

ぐるりと見回すと確かに人気はない。

少し安心したけど、用心することにこしたことはないから、さっさと車に戻るべく適当にジェジュンに付き合うことにした。