第203話 感傷 ページ5
おねえちゃんの部屋に入った途端に、どこかのブランドの大きな紙袋を渡された。
ミユリ「それに、着替えて」
紙袋には、薄いピンクのAラインのワンピースとフォックスファーのジャケット、花をあしらったヒール、小さな黒い少しフリルの付いたバック。
「これ・・・?」
ミユリ「それ着たAは、もっとかわいくなるよ♪お化粧してあげるから、早く着て」
「・・・・・」
これ着れない。
だって、ピンクはかわいい子の色だもの。
苦くて辛い過去がまたわたしを悲しくさせた。
・・・・・・
彼氏だと思ってた人の誕生日。
かわいい格好して会いたくて、ピンクのワンピースを買ったんだ。
約束してたレストランでわたしの格好見た彼は、すごく顔を顰めて、
「全然似合ってねぇーし。かわいくない。ピンクってかわいい女しか似合わねーんだよ。帰るぞ」
彼に言われたことはすごくわたしの胸を抉った。
食事もせずにその場でわたしたちは別れた。
帰り道、すごく悲しくて惨めで俯いて泣きながら歩いた。
彼の前で、ほんの少しだけかわいい自分を見せたかっただだけなのに。
わたしはピンクのワンピースを着て浮かれてた自分がすごくイヤになったし、彼の誕生日に不快な思いをさせたことが申し訳なくてしょうがなかった。
家に帰って、すぐにワンピースを脱いで、体を丸めてずっと「ごめんね」って言いながら泣いた。
思い出すと今でもこんなに胸が痛い。
この服はかわいいかもしれないけど、着ない。
・・・・・・着れないよ。
「おねえちゃん、自分の服着るから家に帰る」
ミユリ「ダメだよ。絶対この服着てっ!」
おねえちゃんが無理矢理わたしの上着を脱がそうとする。
慌てておねえちゃんから離れようとしたけど、すぐに捕まえられて上着を脱がされてしまった。
ミユリ「時間がないのに、ダダこねないでっ!」
鬼の形相のおねえちゃんの前で、わたしの感傷は太刀打ち出来そうになかった。
渋々、ほんとに渋々、ワンピースに着替える。
おねえちゃんは、いつものように「かわいい」を連発しながら、わたしにメイクをしてくれた。
ミユリ「出来たっ!タクシーがもうすぐ来るから、下に行くよ!」
わたしは慣れないヒールをはいて、なんだかカクカクしながらマンションを出た。
高いヒールでもスタスタと歩くおねえちゃんが羨ましいな・・・
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ゆめら(プロフ) - mi-ikoさん» 超超超、遅レスで大変申し訳ございません><気づいていませんでした・・・感動していただいて嬉しいです^^ (2014年9月9日 16時) (レス) id: 403ea04b5e (このIDを非表示/違反報告)
mi-iko - すごくジェジュンの言葉に感動しました。1人で泣いてました。 (2013年11月4日 21時) (レス) id: 048b24b09d (このIDを非表示/違反報告)
ゆめら(プロフ) - U:さん>恥ずかしいけど、されたいって思います。ジュンスってかわいい発言が多いから、こんな風に言うかなって思ってーw (2011年12月24日 20時) (レス) id: 321900d9b4 (このIDを非表示/違反報告)
U:(プロフ) - 人目はばからないジェジュン、らしいですね~(^з^)-☆ ジュンスの小学生並の発言、萌えます~(笑)♪ 可愛いなぁ~(>_<)! (2011年12月24日 11時) (レス) id: 1b48a4d2e1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめら(プロフ) - うみさん>ドキドキありがとうございまーす!次章もドキドキしてもらえるよう、精進しまぁーす! (2011年12月22日 4時) (レス) id: 321900d9b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆめら | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/lovemax-yumera/
作成日時:2011年10月30日 23時