シンデレラストーリー〜Jejung〜5

第212話　売り言葉に買い言葉 ページ14

再び重い沈黙。


また、わかってないって言われた。

だけど、ジェジュンだってわたしのことどれだけわかってるの？

わたしが恥ずかしがりで、恋愛に慣れてないの知ってるくせに、困るようなことばっかり言ってくる。

ジェジュンの恋愛ペースについて行けてないなんて知ってるよ。

置いて行かないで。

気持ちだけが溢れて、どうにかなっちゃいそうだよ。


「・・・ジェジュンに・・・似合う子探せば？」

思ってもない言葉がポロっと出た。

言ってしまったあと、後悔したけど出てしまった言葉はもう取り返しがつかない。

ジェジュンが視線が強すぎて痛い。

JJ「本気で言ってる？」

「・・・・・」

JJ「答えてっ！」

ジェジュンの鋭い声が、胸に響く。

「・・・・・」

JJ「・・・わかった。Aがいいなら、そうする」


それからジェジュンはわたしの顔を一切見ずに、ビールを一気に飲んだ。

ドンっと思いっきりグラスを置く音が、わたしじゃなくてもいいって言ってる気がして深く悲しくなった。

ジェジュンに答えれなかったのは、心の奥でわたしが思ってること。


わたしってバカだ。

もう、これでジェジュンと終わり・・・なんだよね・・・


ジェジュンは目の前のお酒をどんどん飲んでるみたいだった。

わたしは、俯いてるからジェジュンがどんな顔してるかわからない。


女性「あれ？ジェジュン」

キレイな声の女性が、ジェジュンに声をかけてきた。

知り合いみたい。

わたしは顔を上げて女性を見ると、女性はニッコリと笑った。


モデルかな？

背がスラッと高くてすごくスタイルがいい。

顔がちっさくて、キレイなのにかわいい笑顔。

羨ましいほど、その女性は輝いている。


ジェジュンは、二コリと笑って「久しぶり、ユウナ」と言った。

ユウナ「一緒に飲んでもいいかな？」

JJ「どうぞ」

ユウナさんは、ジェジュンの右隣に座った。

ユウナ「紹介してよ」

JJ「俺の、」

わたしはジェジュンの言葉に自分の言葉をかぶせた。

「知り合いです」

ジェジュンがなんて言うつもりだったのかなんてわからない。

似合う子を探してって言ったら、そうするって・・・だから、先に自分から言いたかった。

わたしは立ち上がって、ユウナさんに一礼だけしてジェジュンに視線を移した。

「ジェジュンさん、ありがとう」

その場を足早に去った。

第213話　一人じゃなくてよかった→←第211話　かわいくない

ラッキーアイテム

革ベルト

今日の恋人

ユチョン

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す