第58話 追いかけてきた人 ページ9
おねえちゃんに何を言われたって来なければよかった。
これ以上ここにいるのが居た堪れない。
「･･･帰ります」
ミユリ「ほら、ジェジュン送ってあげて」
JJ「ユチョンが送ってやれば？」
別に送ってくれなくたっていい、そう思ってるのになぜか胸がひどく痛む。
息苦しささえ感じてきた。
YC「ほんとに俺が送っていいの？」
ミユリ「わたしを送るのはユチョンだからダメっ！」
「一人で帰れるから。おねえちゃん、あたしの分は払っといて。今度返すよ。それじゃあ」
三人にペコっと頭を下げた。
ミユリ「ちょっと！A！！！」
おねえちゃんの声が聞こえたけど、聞こえないフリして足早にお店の外へ。
俯き加減でひたすら駅に向かって歩く。
なんだろう、これは･･･
わたしが先にジェジュンを突き放したくせに自分がそうされると、ひどく寂しくて心臓が刺されたように鋭く痛む。
自分勝手すぎる感情。
わたしはわたしがわからなくなる。
ジェジュンに出会う前の自分に戻りたいだけなのに、身体と心がそれを許さないかのように痛んで、すぐにジェジュンを想起させるんだ。
抱き締められた時のジェジュンの逞しい腕や胸。
わたしを「好き」と言ったときの表情。
キスの温度。
時間が経てば人の記憶なんて大概曖昧になっていくものなのに、なんでわたしはこんなにも鮮明に覚えているんだろう。
自分で自分を抱き締め、蹲った。
そうでもしないと訳のわからない何かが自分の中から溢れて飛び散って行きそうで。
しばらくそうしてると具合が悪くなったのかと思った通りすがりの女の人が「大丈夫ですか？」と声をかけてくれて慌てて立ち上がって「大丈夫です」と答えまた歩きはじめた。
どこにも行き場のないこの胸の内の思い。
やるせなくなってきて、久々に涙がこみ上げてきそうになった。
だけど、あの日誓ったから泣かない。
手の平に爪が食い込むほど、ぎゅっと強く手を握り締めた。
この痛みで涙を堪えられる。
わたしは大丈夫。
大丈夫だから･･･
もうすぐ駅ってところで、背後から名前を呼ばれ立ち止まって振り向く。
そこには肩で息をしたジェジュンが立っていた。
「なっなんで来たんですか？」
JJ「女の子ひとりじゃ危ないのに。一人にさせてごめんね」
「心配性ですね。わたしなら大丈夫なのに」
JJ「じぇんじぇん大丈夫じゃない。一緒に帰ろ。少し話したいし」
自分にケジメをつける為にちゃんと話そうって思ったから、わたしは力なく笑ってコクンと頷いた。
ラッキーアイテム
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ゆめら(プロフ) - ゆなさん» 遅レスすいません＞＜ありがとうございます！ (2013年2月19日 11時) (
レス) id: e5d8f67a3f (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - おもしろいですね♪ (2013年1月26日 6時) (レス) id: f78ce5e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめら(プロフ) - yuiさん＞面白いって言っていただいて、嬉しいです！ありがとうございます<(_ _)> (2012年1月23日 21時) (レス) id: 321900d9b4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめら(プロフ) - ハルナさん メロメロありがとうございますw (2011年9月8日 19時) (レス) id: 321900d9b4 (このIDを非表示/違反報告)
ハルナ(プロフ) - もう メロメロです（笑） 誰かって？ そりゃもちろん二人にです！！ｗ (2011年9月5日 11時) (レス) id: 05f15613ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆめら
| 作者ホームページ：http://maxyumera.blog.fc2.com/
作成日時：2011年8月7日 2時
