＊93 恋焦がれる ページ43
急に真顔になってじっとわたしの目を見つめるチャンミン。
さっきまでの和やかな雰囲気が一変して、シリアスな空気になった。
ここでふざけたら絶対に怒られる。
ぎゅっと口を閉じてチャンミンのくるんとした瞳に視線を合わせた。
CM「あのさ、A」
わたしの手を取り自分の手を重ね、チャンミンはゆっくりはっきりと言葉を紡ぎ出す。
CM「Aが思うよりも僕はAに恋い焦がれてる」
ぎゅっと握りしめられたわたしの手がものすごく熱い。
わたしの熱とチャンミンの熱と、混じり合って火傷しそうなほどに。
手から腕へ、そして胸が痛いほどに高鳴って、顔の熱が一気に上昇する。
「こ、こい、恋焦がれるって……」
わたしなんかが、チャンミンにそれ程までに想われてるなんて。
今まで何度か恋愛はしたけれど、こんなにもわたしを見て、想って、そして泣きたくなるくらいに心を震わす言葉を言ってくれた人なんていなかった。
どうしよう、嬉しすぎてたまらない。
なのに出てきた言葉は、
「焦がれすぎて真っ黒にならないで？…こげ…ﾐﾝ……？…あっ、いや、違う！」
ロマンチックな言葉を言いたかったのに、まさかの返答をしてしまった自分が恥ずかしい。
チャンミンの口元がふるふると震え、いまにも声を出して笑い出しそうになってる。
「えっと、もう一回やり直していい？」
CM「プププッ…ププッ…あーははは、やっぱり僕はAがいい」
そう言ってひとしきり笑うチャンミンの顔を見つつ、わたしはがっくりと肩を落とした。
所詮、わたしにはロマンチックなんて縁がないんだ。
そういうの似合うタイプの女でもないしね。
楽しそうにチャンミンが笑ってくれれば、それでいいや。
CM「あー笑ってごめん。Aは期待を裏切らないね」
「なにそれ」
CM「これからもそんなAでいて？」
「ロマンチックが似合わない、そんなわたしがいいってことですかっ」
CM「ベタな恋愛映画好きだけど、僕だってそんなロマンチックじゃない」
どーこーがー！
さらりと熱く、恋い焦がれてるとか言っちゃうくせに。
CM「思ったままを言っただけ。だってほんとにAに夢中なんだ」
照れくさそうに眉をハの字にしてくしゃっと笑うチャンミン。
かっこ良かったり、可愛かったり、もうなにこの人。
目が離せない、離したくない。
「わたしの方が先にチャンミンに夢中になったの。好きで好きでたまらなくて。焦がれまくってた。チャンミンがわたしを知らない頃から、ずっと。今もそれは続いてる」
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1232人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆめら(プロフ) - KTさん» はーい！ゆっくりですが更新していきますねー (2017年3月17日 21時) (
レス) id: 5d9e5ffd54 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめら(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！ (2017年3月17日 21時) (レス) id: 5d9e5ffd54 (このIDを非表示/違反報告)
KT(プロフ) - 更新 うれしいです！ (2017年3月12日 9時) (レス) id: b0be9a4057 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - ゆめらさんの描かれるチャンミンすごく魅了的で素敵です。これからも楽しみに更新お待ちしてま-す(^O^) (2016年2月12日 8時) (レス) id: cc79719a24 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめら(プロフ) - ららさん» ありがとうございます！ (2015年10月21日 23時) (レス) id: ef19f34a46 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆめら
| 作者ホームページ：https://twitter.com/yumera
作成日時：2012年4月30日 21時
