Love or Lies (ページ12)

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廉｢…知ってる。(笑)｣

『…じゃあ言わせないでよ。』

廉｢だって聞きたかってんもん、｣

2人で笑いあっていると、
急にれんくんが私を突き放した

『…えっ？』

廉｢…おれ、汗くさくない？｣

『ええっ？』

廉｢あ、いやようかんがえたらライブ終わりで汗かいてるから臭くないかなって…！ごめん！｣

『ふふふ、なにそれ(笑)』

ー

『…ピュアな恋愛だったなぁ』

今でも目を閉じれば、あの光景は浮かんでくる。
汗臭いかも！と焦る姿も、
告白直後の真っ赤な耳も、

あのちょっと小さなオンボロなステージ裏も。
あの綺麗な黒髪も。

全部大好きで、あのころの私たちはただ一緒にいるだけで良かった。

ずっとずっと、一緒にいると思ってた。
誰も知らない、ただ2人だけの秘密。

2人だけが付き合っている事実も知っていて、
それでいて、お互いだけが知ってることだっていっぱいあった。

クラスの子達が惚気けている姿を見ても
いいなぁ、なんて思わなかった。
私には廉くんが居るから。

そのまま高校生になって、
お付き合いも3年くらいは続いた。

色んなことがあった、

喧嘩もした、仲直りもした、頑張って受験もした。
色んなことがあっても廉くんは私を離しはしなかった。

年齢が上がっていくにつれて、かっこよくなって、
廉くんはもっともっと遠くの存在になって……

それから…

『……………はぁ。』

あの日だけは、一生忘れない。
今彼が私を忘れていても、
ずっと。

貴方は知らないよね。

ーーーー『廉くんのこと、もう好きじゃない』

あれは、私がついた最大の嘘だった。

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