6話 ページ37
爆発地点にたどり着く。
そこではレックイーンが人間の姿で手からビームを発射し建物を壊していた。
エボルトはいない。
レックイーンは私達に気づくと切れ長の目でこちらを睨んでくる。
「なぜエボルトと一緒じゃないんだ?」
また何か企んでたりするのだろうか。
そう思っている私達にレックイーンはニタリと笑って答えてくれた。
「アタシはニーサンと違って、この星に未練なんてこれっぽっちも無いわけ。さっさと壊してやりたいんだよ」
身振り手振りで伝えてくるレックイーン。
エボルトの家系は主張が激しい奴しかいないみたいだ。
『だったら私達が止めてみせる!』
私と内海さんは即座にエボルドライバーを身につけて変身した。
そしてレックイーンに向かっていく。
レックイーンは怪物の姿に体を変えると、素手で私達の攻撃を受け止めようとした。
だが、その手は跳ね返されてレックイーンは後退った。
「ふっ……なるほど、人間用でもエボルドライバーは見くびっちゃいけなかったか」
悔しそうに笑って今度は向こうから私達に向かってきた。
私が真正面からその拳を止めて、内海さんが出来た隙に付け入るようにネビュラスチームガンを撃ち込んだ。
それは見事にヒットして、私達は畳み掛けるべく次々と攻撃を放つ。
初めてのタッグだったが、息ぴったり…というか内海さんが合わせてくれていて連携技も綺麗に決まった。
私が蹴りを入れて、内海さんがレックイーンのお腹を殴り、怯まず殴ろうとしてくるレックイーンに武器を使ってぶった斬る。
レックイーンはいくつかの攻撃は凌いだが、何度も飛んでくる攻撃に耐えられなくなって地面を転がり倒れた。
このままなら勝てる…そう思った時、レックイーンとの間にドスン!とエボルトが降りてきた。
「妹をこんなに痛めつけて、覚悟は出来てるんだろうな?」
エボルトはいつの間にか完全体までに復活していて、私達を見据えたと思った途端に高速移動して私達を吹き飛ばした。
地面に倒れて、バチバチと放電するドライバーに痛めつけられる。
「A!!!」
突然龍我の声が聞こえて声がした方向に目を向けた。
龍我が白い箱を手に走ってきている。
後ろには一海も幻さんもいる。
龍我はその箱を私に向かって投げてきた。
私は驚きつつも立ち上がってそれをキャッチした。
「お前の強化アイテムだ!!」
一海がそう言いながら変身した。
私の強化アイテム……。
意を決してそれをドライバーに差した。
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作者名:Non | 作成日時:2020年8月8日 18時