無実のランナウェイ-2- ページ7
「だって全部話せって言ったのそっちだろ!」
「流れでだいたい分かるだろ馬鹿」
「バカってなんだよバカって!」
戦兎の肩を掴み揺さぶる龍我は結構怒っている。
馬鹿は馬鹿と言われるのが嫌いなのだ。
「逮捕された話をしろよ」
『逮捕…?と、とりあえず話してくれる?』
逮捕とはどういうことなのかはさておき、龍我の話を聞こう。
龍我は、今度は数段しかない階段に座って話し始めた。
「仕事くれるっていう科学者の男を紹介されたんだよ。で、部屋を訪ねたらその科学者が死んでて、そこに警察が現れて!」
「異議あーり!」
マスターが遠くから手を挙げてきて、戦兎も乗っかったように「はいマスター!」と指を指した。
「それはちょっと出来すぎだろ〜、殺しの現場にそんなタイミング良く警察が来るなんてぇ」
「ほんとに来たんだよ!」
嘘じゃないと叫ぶ龍我の後ろでピカピカと白い光が放たれる。
『え、なに?』
近付いて龍我の後ろを見ようとするとパンでも焼きあがったのかと思うような音が聞こえて龍我がうわっ!と叫んで肩を掴んできた。
『うわぁ!ちょっと!?』
「うおぉぉ!」
驚いている私達を置いて戦兎は音のした方へ走っていく。
興奮気味な声付きで。
取り出し口を開いて戦兎は何かを手に取る。
龍我の手を退かして戦兎が手に取ったものを見てみた。
『なにこれ』
「あのスマッシュがゴリラになるのか!でかしたぞ」
「ていうか、私のおかげだし。どいて」
取り出し口の横にある扉が開いて可愛らしい女の子が出てきた。
新キャラ…?
「お前誰だよ!」
女の子は龍我の目の前まで来ると戦闘態勢を取った。
龍我も負けじと態勢を取る。
「こっちのセリフだし」
そう言ってこちらに歩いてくる女の子の行く手を阻んで顔を覗き込んだ。
『可愛い!この子もここの子?』
「誰だし、うるさいし」
「俺の子供の美空だ」
美空って言うのか。
これから長い付き合いになりそう。
「とにかく、殺しも脱走も嵌められたって言うなら、ふたつの事件に何か接点があるはずだ」
「誰なんだ俺を嵌めた奴は!」
『事件の整理は出来たとして…私もう一個聞きたいことが…』
「その事件の話、私も協力してあげる」
全く知らない声が後ろから聞こえて振り向く。
「誰!?」
螺旋階段から降りてくるのは私よりちょっと年上そうな女の人だった。
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Non(プロフ) - マナさん» どこの話でしょうか!訂正させていただきます! (10月10日 19時) (レス) id: 864d230482 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 名前が同じになるのですが… (10月10日 16時) (レス) id: db42e6ffe0 (このIDを非表示/違反報告)
Non(プロフ) - ビビさん» コメントありがとうございます!この番外編にあたる小説を読んでいただけると分かりますが万丈落ちとなっております。ご期待に添えられずすみません。でも楽しんでくださると嬉しいです! (2022年3月30日 0時) (レス) id: 9662fff275 (このIDを非表示/違反報告)
ビビ - ビルドの本編ありがとうございます!!!私も絶賛ビルドロスなんです!応援してます!質問なんですけどオチとかありますか?個人的に戦兎推しなので戦兎オチだと嬉しいのですが……。厚かましくですみません…。 (2022年3月30日 0時) (レス) id: 23a9beafd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Non | 作成日時:2022年3月29日 3時