プロジェクトビルドの罠-3- ページ46
戦兎は気持ち悪い声を上げながらボトルを取りに行く。
こんな状況下でもテンションをあげれる戦兎はすごいよ。
「疲れたし、バイト代欲しいし、眠いし、寝るし…」
「今度は錠前ボトルか！最高だ！」
『錠前って…これまたすごいのができたね』
戦兎の髪がうさぎの耳のように跳ね上がって、興奮度合いを伝えてきた。
「なんなんだよお前ら！」
龍我の叫びに目を伏して、何かを考える戦兎。
戦兎達は、何か意図があってこういう行動をしている。
それだけは明白だった。
「A、研究所に行こう」
翌日になっても龍我の怒りは収まらず、ずっとイライラしていた。
そんな中戦兎が研究所に行こうと言い出した。
『わかった。じゃあ行ってくるから。その沸騰した脳を冷やしておきなさい』
「あぁ！？別に沸騰してるわけじゃねぇだろ！」
吠えるうるさい大型犬を置いて戦兎と共に研究所に向かった。
研究所でのデスクワークは骨が織れる。
もう少し改良できないものかなぁ。
「科学者って理解され辛い職業ですよね」
「どうしたの急に」
『ちょっと色々あって。科学の観点からと人道からの観点、やっぱりズレが生じちゃうよねって話です』
戦兎の言葉に付け加えるようにそう言うと河合栄多は首を傾げてきた。
「葛城巧ってやっぱり悪魔の科学者だったんですかね？」
「それは違うよぉ！」
そう言って立ち上がったのは桑田真吾、私の隣の机でいつも研究をしている人だった。
「そんなふうに言うのは科学を否定する無知な人間達だ。あの人は間違いなく天才だ！」
「こいつ葛城シンパだから」
河合さんはそう言って苦笑いを見せてくる。
「でも確かに葛城さんがいたらパンドラボックスも今頃解明されてたのかな」
『天才だったんですもんね。全然関わりがなかったのでよく知らないですけど』
「明日、三国の首相がパンドラボックスの視察に来る」
突然現れたのは内海さん。
無駄話していたことが後ろめたくなって目を逸らした。
「そこで明朝までに研究の成果をまとめてもらいたい」
「は？明朝？」
『無茶言いますね、絶対間に合いませんよ？』
「これから徹夜でやれば可能だろう、至急取り掛かれ」
「はっ…サイボーグ」
『確かに、あれはサイボーグだね』
内海さんがいなくなったのを見計らって戦兎の呟きに同意した。
あんな要求サイボーグにしか出来ないよ。
プロジェクトビルドの罠-4-→←プロジェクトビルドの罠-2-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 79人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Non(プロフ) - マナさん» どこの話でしょうか！訂正させていただきます！ (10月10日 19時) (
レス) id: 864d230482 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 名前が同じになるのですが… (10月10日 16時) (レス) id: db42e6ffe0 (このIDを非表示/違反報告)
Non(プロフ) - ビビさん» コメントありがとうございます！この番外編にあたる小説を読んでいただけると分かりますが万丈落ちとなっております。ご期待に添えられずすみません。でも楽しんでくださると嬉しいです！ (2022年3月30日 0時) (レス) id: 9662fff275 (このIDを非表示/違反報告)
ビビ - ビルドの本編ありがとうございます！！！私も絶賛ビルドロスなんです！応援してます！質問なんですけどオチとかありますか？個人的に戦兎推しなので戦兎オチだと嬉しいのですが……。厚かましくですみません…。 (2022年3月30日 0時) (レス) id: 23a9beafd0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Non | 作成日時：2022年3月29日 3時
