怒りのムーンサルト-4- ページ33
幾度となく繰り返される実験に、気が遠くなるような時間が過ぎて意識は何度途切れたことだろうか。
やっと聞こえたその声に耳を傾けて、目を疑った。
変身を解いた戦兎を見て、ガスマスクの男達は私をカプセルの中に入れた。
「今のうちだ、中に入れろ！」
『やめて！！龍我助けて！！！』
「させるかぁ！」
龍我は取り押さえているガスマスクの男を蹴散らして、ずぶ濡れになっている私をカプセルの中から出してくれた。
「大丈夫か！？」
『…分からない。何度もこの中に入れられて、私大丈夫なの？』
「A……お前らァ！」
龍我は一人のガスマスクの男を掴んで何をしたと叫んだ。
でも男は答えず、龍我は男を殴る。
「お前…俺のこと覚えてんだろうな！？鍋島に指示を出したのはどいつだ！誰が俺を嵌めた！！答えろ！！」
「大声を出すな！」
聞きたくもない声が耳に入って、体が震える。
『コブラ…』
「客人に失礼だろ」
「誰だてめぇ」
コブラは動くなよと言って、私に目を向けてきた。
ビクッと身体を震わせる私を見て笑い声を上げた。
「10分かぁ…いい兆候だ。最初は20秒と耐えられなかったのに」
「何の話だ！てめぇ…Aに何したんだよ！！」
龍我はコブラに向かっていき拳を突き出すが、それは軽々と抑えられて首に棘を刺される。
「万丈！」
『龍我！！』
龍我の顔に黒いアザができる。
腕にも広がって苦しんでいる龍我は戦兎に助けを求めるように手を伸ばした。
「毒…？」
そのまま龍我はその場に倒れた。
「あー、残念だねぇ。まあいい、サンプルはもう一体いる」
「どういうことだ」
「お前の体にも多量のネビュラガスが注入されてる。何もせずに仮面ライダーのような力が使えるわけないだろ？」
ネビュラガス…？
もしかして私がずっと注入されていたあれのこと？
「お前たちはガスを注入しても、スマッシュにならなかった」
『…私は？スマッシュになるの？』
「お前は一度ネビュラガスを注入している。だから一度目よりも長い時間ネビュラガスに耐えられたんだ。その時間を長くするために何度も何度も注入してやった。もっともそいつらよりは量が少なかったがな」
実験されていた時の記憶が頭に流れ込んできて、また震えが止まらなくなる。
もう実験はされたくない、と。
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Non(プロフ) - マナさん» どこの話でしょうか！訂正させていただきます！ (10月10日 19時) (
レス) id: 864d230482 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 名前が同じになるのですが… (10月10日 16時) (レス) id: db42e6ffe0 (このIDを非表示/違反報告)
Non(プロフ) - ビビさん» コメントありがとうございます！この番外編にあたる小説を読んでいただけると分かりますが万丈落ちとなっております。ご期待に添えられずすみません。でも楽しんでくださると嬉しいです！ (2022年3月30日 0時) (レス) id: 9662fff275 (このIDを非表示/違反報告)
ビビ - ビルドの本編ありがとうございます！！！私も絶賛ビルドロスなんです！応援してます！質問なんですけどオチとかありますか？個人的に戦兎推しなので戦兎オチだと嬉しいのですが……。厚かましくですみません…。 (2022年3月30日 0時) (レス) id: 23a9beafd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Non | 作成日時：2022年3月29日 3時
