volume76 ページ9
ﾕﾗ…ﾕﾗ……
『………ぅん…』
n「お、A起きた？」
『なる…せちゃん…?』
n「ん？」
『なんで私、、！？お、下ろして！！』
n「嫌ですぅー、あんなとこで寝たら風邪ひくでしょ？声掛けても全然起きないから運んでんの」
『でも私…重いからｯ…』
n「はぁ？全然なんだが？笑てか、A寝ぼけてんね？目がとろんとろんよ」
ｶﾞﾁｬ
n「ほぃ！着きましたよ〜お姫さま」
『もう目…覚めちゃったもん……』
n「だ〜め、もう夜遅いからもっかい寝て？」
『…………ﾔﾀﾞ』
n「A」
『なるせちゃんのせいで目覚めちゃったもん！』
n「………あっそ、じゃーさ」
ﾎﾞｽｯ
『ぇ……』
n「ぐっすり寝れるように、俺といい事…する？」
『な、なるせちゃん何言って』
n「言う事聞かないAが悪いの、てか無防備すぎね？俺一応男なんだけど？」
『だ、だってなるせちゃんは……』
n「俺は何？ダメでしょ、あんなとこで寝て身体触られても起きなくて、仕舞いには部屋に男入れて押し倒されて」
『そんなつもり……ｯ』
n「ほら、どーする？早くしないと……」
彼の顔がどんどん近くなる
真っ暗な部屋、月明かりに照らされる彼は
悪戯に笑ってて
『ｯ//』
私の知らない彼を見て
でもドキドキしちゃって
何も考えられないほど頭が痺れて
『(ｷﾞｭｯ)』
どうしたらいいか分からないまま
目をつぶった
n「……………はぁ」
『ぇ……?ｲﾀﾞｯ』
n「ちょっとは抵抗しろバカ、本当にキスされたらどーすんだよ」
『ば、バカって酷い！』
n「いーや！酷くないね！大バカ野郎だよお前は！！いーからもう寝ろ！」
ｶﾞﾁｬｯ
『もぅ…何なの//』
なるせちゃんが何を考えてるのか
分からなくて
でも──、
『…嫌じゃ…なかったな……』
本当はキスしたい、なんて言ったら
なるせちゃんはどんな反応したかなって
そればっかり考えて、その夜は寝られなかった
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作者名：M丸ちゃん | 作成日時：2024年2月15日 18時
