【歌い手】嫌よ嫌よも大好きのうち！？vol.3 (ページ5)

今日:12 hit、昨日:26 hit、合計:18,756 hit

volume72 ~nqrse side~ ページ5

〜nqrse side〜

どんなに愛おしくても
踏み込めない一線が俺にはある

ま「なるせくんはAちゃんが好きなの？それとも、ただの僕の勘違い？」

「だから俺は別に」

何が正解かなんて分からないから
自分の中で考えもまとまらない
それはまふくんだって同じだと思ってた

ま「好きじゃないなら、Aちゃんが勘違いしちゃうようなこともうしないで。僕、本気なんだ。彼女は僕が一生をかけて幸せにする」

「…活動はどうするの？リスナーにはずっと黙ってるわけ？」

ま「そんな事しない、ちゃんと説明するよ初めから全部。必要なら活動も辞める。そらるさんにはもう話してあるから」

「！……何でそこまで出来んの？！今まで積上げたもの全部ダメになるかもしれないだろ、そのせいでAにまで何かあったら」

ま「僕が守る。Aちゃんのためならなんでも出来る。そのくらいの覚悟は……ある。」

だから余計に驚いた
そんな覚悟はまだ俺の中にはなかったから

ま「僕はAちゃんが好きだよ。この気持ちは誰にも負けないって思ってる。だからもうAちゃんとは関わらないで？」

そんなこと言われるなんて
思ってなかったから

ま「今回の旅行で決心がついたんだ。もう、待つことはしないって。それに今なら分かる、なるせくんよりも僕の方がAちゃんを幸せにできるっt(ｶﾞｼｯ」

「ｯそんなこと！俺が一番分かってんだよｯ！！」

途端に彼の胸ぐらを掴んだ
言われなくたってそんなことは
誰よりもよく分かってる

「分かってんだよ全部！不釣り合いなのもAが誰よりも努力してきたことも全部ｯ！！でも…」

"『大好きだよ！なるせちゃん』"

「気づいたらもう戻れないんだよｯ！！ダメだって分かってんのに思っちゃうんだアイツをどうしようも無いほど好きだって…」

俺がこの気持ちを我慢出来たらきっと
Aを悲しませる事も辛い目に合わせることもない
分かってる、分かってるのに

「誰よりも好きだよ…だからこそ泣かせたくない…俺はまふくんみたいな覚悟もないし幸せにしてやれないから…ｯ」

考えたくなかった、認めたくなかった
覚悟のない俺の気持ちがAの邪魔でしかない事も
好きな女を幸せにしてあげられない事も全て

ま「じゃぁ譲ってくれるの？なるせくんのその気持ちは、無かったことにできるの？本当にそれで後悔しない？」

「ｯ…………」

ま「どうなんだよｯ！！」

「俺はｯ……」