【歌い手】嫌よ嫌よも大好きのうち！？vol.3 (ページ19)

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volume86 ページ19

『ま、待ってなるせちゃん！私…行けないよ！』

n「何で？部屋なら綺麗だよ、ちょっと狭いかもだけど」

『そうじゃなくて！…家になんてダメだよ！私写真撮られてるんだよ？！そんなことしたら、、、』

もしこれでなるせちゃんまで撮られたら？
こんな事してくる人だもん、絶対まともじゃない
なにか危険なことに巻き込んだら、傷つけたらどうする？

『い、行けないよ私』

n「ならどうすんの？これから」

『そ…れは』

n「ずっと不安なまま過ごすわけ？これまだマシな方なの分かんない？ここからどんどん酷くなってくよ？対処出来んの？」

『……』

n「A、俺いつも言ってるよね？自分をもっと大切にしろってさ。Aのそういう優しいとこ好きだよ、でも今その判断は間違ってる。Aが俺を大切なようにさ、俺もAが大切なわけ」

私の顔にそっと手を添えて
目と目が合う

n「迷惑なんて思ってない。嬉しかった、俺を頼ってくれたことが。俺の事は気にしないで？強制されたわけじゃない、俺は今Aのそばに居たいから」

『なるせ…ちゃんｯ』

n「だって今Aの涙拭えんの、俺しかいないじゃん」

彼の口から零れる言葉全部
今の私に必要なものばかりで
心が凄くあったかくなって

『あ…りがとｯ……なるせちゃん(ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ』

n「ふっ、Aは泣き虫だなぁ(微笑」

止まっていた涙が溢れて、でもさっきとは違う嬉し涙で
そんなかっこいい姿を見ちゃったら
どんどん好きになっちゃうよ、なるせちゃん