【歌い手】嫌よ嫌よも大好きのうち！？vol.3 (ページ17)

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volume84 ページ17

ﾁｯ…ﾁｯ…

時計の音だけが部屋に響く
スマホをぎゅっと握って
彼を待つ

『大丈夫……大丈夫…』

今更後悔したって全部遅い
平気だと思ったの、ストーカーなんて
誰にも話せなかったの、こんな事

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

『ｯ!!』

震える足に力を入れて立つ
覗き穴を見れば
そこにはずっと待ってた人

ｶﾞﾁｬｯ

n「A！！」

ｷﾞｭｯ

ドアを開けた瞬間強く抱きしめられる
息も荒い、きっとここまで走って来てくれたんだ
私のために

『なるせちゃんｯ…来てくれたァｯ』

n「もう大丈夫だから、ね？何にも怖い事ないから、俺が守るから」

『うんｯ』

不安で怖くてたまらなかったのに
彼を巻き込んでしまったのに
安心しちゃうの

n「何があったのかあっちで話せる？」

『……(ｺｸ』

n「俺家あがるけどいい？」

『…(ｺｸ』

n「ありがと。とりま移動しよ、立てる？」