見守ってるだけですよ。【com.】

episode 28 ページ29

ゆうまside

．




公園へ移動する時も随時GPSの監視は忘れない。






それにしてもAちゃんなかなか動いてないな…





もしかして僕のことを待ってくれてるのか、、




なんていい子なんだ。



あちょん。


嬉しい。

とうとう僕の気持ちが伝わったんだろうか。



僕はほとんどはねるほどの勢いで公園まで走り出した。







あ、動き出した。






ん？





Aちゃんが人気のない方へ歩いていく。



どうしたんだ？




大学とは逆方向なのに。




なんか嫌な予感がする。


こういう時僕の予感は当たりやすい。



Aちゃんに何かあったのだろうか。


こんなに短時間で感情が大きく動くことは滅多に少ない。



ただごとでないと察した僕はさっきよりスピードを上げて公園の方へと走っていった。










はぁ。





疲れる。





全然運動していないから体が全然動かない。



息が上がって呼吸が苦しい。



それでもAちゃんが心配で、僕は速度を落とすことなくGPSを頼りに走っていく。




段々近づいていく。


やがて動いていた現在位置はあるところで止まった。




必死になって探す。








僕はきっと側から見れば変人だろう。






ゆま「あ…」


思わず声が出てしまう。




そこにいたのは、

無惨にも男に包丁を向けられて泣きそうになっている







僕の最愛の人だった。

episode 29→←episode 27

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す