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データ99 ページ10

『ゲーン!!コハクー!!』

ゲン「ん?...…ってうぐっ!」

コハク「A!?」


翌日。ゲンとコハクに突進をかますA。千空のように慣れていない2人は大きくよろめいてしまう。心臓に悪い。ゲンは一息ついてから突進してきた主の方を振り返った。


『私、先輩に告白しました!』

ゲン「……」

コハク「……」


いつかと同じようにきっかり5秒経ってからまたまた驚きを代弁する大きな叫びが響き渡る。そしてAも同じように耳を手でおさえたのだった。


ゲン「え、いや、どういう経緯でそうなったか聞いてもいいかな」

『なんか気づいたら声に出してて。あんなに告白しない!って思ってたのに……なんか恥ずかしいです』

ゲン「そこで恥ずかしくなるんだ…」

コハク「そういうものなのか?」


伝えるつもりはないときっぱり言い切っていたのにその決意がこんなにも早く、たった2ヶ月程で揺らいでいたらしい。告白したことよりもそっちが恥ずかしいと。
ゲンに期待はしないでと言った時は本当に告白するつもりなんて無かった。しかし千空と居る時間が増えれば増えるほど、その決意がぐらっぐらにふらつき、崩れていくのがわかった。わかっていたのに、まんまとゲンの一緒に居させようとする作戦に嵌り、昨日形を成していたはずの本音の箱の鍵が完全に崩れきってしまった。そう考えると告白できたのはゲンのお陰だろう。


ゲン「誕生日にねぇ……なかなか大胆じゃない。返事は?」

『聞いてないです。てか好きって言っただけっす』

ゲン「普通付き合ってまで言うのがセオリーじゃない?」

『確かにぐいぐい攻めるキャラとかはいましたけど……………前にも言った通り先輩には恋愛って負担にしたならないと思うんです。特に今は。司帝国進軍も控えてますし、何より人類70億人救うっていうおっきすぎる目標を掲げてるんすから』

ゲン「邪魔にはなりたくないって?」

『……』


何が邪魔だ、そうゲンは心の中で突っ込んだ。


ゲン「(千空ちゃんからしたらこんな可愛くて良い子、断る理由ないと思うけどね)」

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作者名:ゆま | 作成日時:2023年8月8日 12時

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