検索窓
今日:33 hit、昨日:18 hit、合計:4,157 hit

第五十一話 観察眼 ページ5

『え・・・?』


麻(あさ)とは、お母様の名前だ。


静弥母「あら、もしかして聞いてなかったかしら?私と麻ちゃん、高校の同級生で結構仲良かったのよ?」


知らなかった。そういえば、中等部の大会の送り迎えをしてもらったのもお母様が頼んだからだったな…。それに、いくら息子の友達とはいえ、急に私を家に泊めることに何も抵抗が無かった…。
何より他人に迷惑をかけることを一番嫌うお母様が、人様の家に娘の私が急に泊るのを許すはずがない…。


『道理でことがスムーズに進むと思ったら…』



静弥母「親は、子どもが思っているより子どもを想っているから、Aちゃんもちゃんと自分の気持ちをぶつけてみたら?」



『はい…』



静弥「…母さん、お風呂空いたよ」



『!!…びっくりした』



静弥母「わかったわ」



静弥「…母さんと何話してたの?」



『いや、特には…』



静弥「そう。僕はリビングで寝るから、Aは僕の部屋を使って」



『え、それは申し訳ないよ…私がリビングに』



静弥「いや、それは駄目だ。」



『何で…?』



静弥「・・・A、今生理中、だよね?」




____________バレてたか。
お風呂はシャワーだけにしたり、ココアを持ってきてもらったのも静弥のお母さんには言ったからだ。生理用のナプキンも持ってなかったから何個か貰った。
だが静弥にバレているとは…。


『ごめん。迷惑かけちゃったね』



静弥「いや、良いんだ。多分その所為で色々不安定なんだと思う。Aらしくないなって思ってたから腑に落ちたよ」



流石医者の息子だ。男子高校生と言えば、生理という現象の扱いを間違えて認識している人が多い。でも、静弥は的確だった。



『ごめん』



静弥「謝ることはないよ。・・・今日はもう寝た方が良い。僕も部屋に物を取りに行くから一緒に行こう」



『わかった』

第五十二話 気まずい空気→←第五十話 第三者



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.9/10 (10 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
42人がお気に入り
設定タグ:ツルネ , 藤原愁   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2023年12月7日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。