不釣愛２ [藤原愁] (ページ21)

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第六十七話　意外な真実ページ21

Aside

帰りのホームルームが終わり荷物を置こうとロッカーへ向かう。

Ａ「ねぇ、貴方が藤原君の彼女って本当なの？」

Ｂ「あり得ないんだけど。幼馴染ってだけでもウザいのに彼女ズラとか」

『えっと…確かE組の』

誰だかわからないが、絡まれてしまった…。愁はその容姿ゆえにファンクラブができる程人気がある。

Ａ「貴方、クラブにも入らず抜け駆けするなんて、とても人間の所業とは思えないわ」

『クラブって…愁の？』

Ｂ「そうよ。藤原君と話すにはまず私達幹部と、このA子の許可が必要なの」

なんだその面倒な制度は…ということは、例のファンクラブのリーダーがこの女か…。

詩音「ちょっとあんたたち何私の親友に話しかけてるの？」

Ａ「あら？庶民の分際で私に物を言う気？」

Ｂ「貴方のことは調べたわ。さっきはよくも邪魔してくれたわね？」

詩音「はぁ？本当のことを言っただけよ」

Ａ「藤原君は貴公子の異名を持つに相応しい人よ。貴方みたいな庶民の言うことなんて聞かないわ」

詩音「貴方達、外部生よね？桐先の裏校則って知ってる？」

(なんだそれ？私も聞いたことが無い・・・)

Ｂ「知らないわよそんなの」

詩音「なら、教えてあげる。・・・幼馴染の高槻Aに手を出せば、藤原君に嫌われる」

(なにそれ・・・校則なのか？)

Ａ「くだらない」

詩音「本当よ？中等部でAの下駄箱に生ごみ入れたのを藤原君に見つかって、相当嫌われたって子もいるんだから。ちなみにその子は直ぐに退学したわ。…まぁ、信じないなら良いわよ？後悔するのは貴方達だからね」

Ｂ「…ふん、行こうＡ子。こんな庶民と話している方が無駄よ」

Ａ「そうね」

詩音「全く…A、大丈夫？」

『＿＿＿＿＿私の下駄箱に生ごみ入れられたことあったの…？』

詩音「まぁね。それ以外にも藤原君がAに気付かれないようにいじめの痕跡を消していたことも多いのよ？」

知らなかった・・・。
一応弓道部の先輩方には正式に付き合ったことを伝えておこう。その方が味方は多くなる。