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桃side
緑「だいきくんがお肉がええって言うから、買ってきたで」
桃「すみません、ありがとうございます」
買ってきたものを冷蔵庫に閉まってくれている神山さん。
だいきが中間さんに絡みに行っているのを確認し、
そっと駆け寄り、声をかける。
桃「あの、出張の事なんですけど…」
緑「お、中間さんから聞いた？」
桃「はい。俺も行けるようにだいきを説得するんで」
緑「ふふ、その必要は無いかもしれんなぁ」
桃「え、どういうことですか？」
ここから先は内緒や って教えてくれんかったけど、
神山さんはずっとニヤニヤしてて、なんか変。
緑「お邪魔しました！」
黄「お邪魔しました。じゃあな」
桃「いろいろとありがとうございました」
赤「じゅんた！かみちゃ！ばいばい！」
二人を見送り、気付けば時刻は7時を回る頃。
桃「だいき、ご飯を食べよっか」
赤「のんちゃ。その前におふろ」
今日は何かと気分が違うらしい。
お風呂を沸かしてる間、だいきは俺の元を離れなくて。
俺の顔をまじまじと見て、目線が合えばニコって。
いや、ほんまもんの天使。
お風呂が湧いた合図を聞いて、脱衣所へ。
まだ慣れない背中に目を背け、お風呂に入れる。
身体を洗い終わり湯船に浸かれば、だいきが口を開く。
赤「のんちゃ、きのうは、わがまま言うてごめんなさい
ほんまは…行きたくなかってん…」
桃「ん、俺も気付かんくてごめんな？」
赤「それで、あの…明日はいく」
だいきの目をじーっと見て、何かを決心した目だと確信した。
桃「ほんまに大丈夫？嫌やったらええからな」
赤「ううん、もういっかいがんばる」
成長したなって思うと込み上げるものがあって、
思わずだいきを勢いよく抱き締めれば、
弾みでお湯が跳ね、だいきの顔面に。
赤「うわ！」
桃「ふふ、ごめんな〜」
夕飯の時間が遅なってまうし、早めに上がって。
だいきが楽しみにしていたお肉を焼いて、薄味に仕上げる。
野菜も一緒に出せば、好き嫌いしないで全部食べてくれた。
……………きゅうりだけは残ってたけど。
ここまで頑張ったんやし、許してまうよな。
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作者名：ヨン | 作成日時：2021年12月16日 14時
