本音 ページ26
桃side
ダイニングテーブルで今日の会議の資料を纏めていたら、
ゆっくり寝室のドアが開いて、
目を擦りながらだいきくんが顔を出した。
桃「おはよう」
赤「ん…、のんちゃ、、」
桃「おいでっ」
赤「わぁ、」
急に愛おしさが込み上げ、力いっぱい抱きしめる。
桃「だいきくん、ちょっとお話しよ？」
赤「うん、」
椅子に座らせて、しっかり目を見て。
桃「だいきくん、俺が仕事行ってる間、
他のお友達と仲良く出来る？」
赤「…………」
下を向いて動かない。
頑張るとは言ってくれたものの、
やっぱりまだ厳しかったかもしれん。
桃「嫌やったら無理せんで言って？」
まだ傷が癒えてないのに、
だいきくんの嫌がることはあまりしたくないから。
赤「のんちゃ、」
桃「ん？」
赤「ぼくがんばったら、のんちゃは…嬉しい？」
桃「うん、嬉しい。嬉しいけど…、」
赤「じゃあがんばる」
桃「ほんまに？無理してへん？」
赤「してへん！」
椅子を降りて、俺の元へ。
手を広げるから抱っこしてあげれば、
首元にぎゅーって抱きついてきて。
桃「ちょっとお出かけしようか」
赤「する！」
お昼頃とはいえ、肌に突き刺ささるような風。
防寒対策をして、だいきくんを抱っこしてお出かけ。
赤「いってきまーす！」
桃「いってきます」
ひぃ、寒い。
でもだいきくんが俺の首に顔を埋めてくるから、
程よい温もり。
桃「だいきくん寒ない？」
赤「寒ない！のんちゃんあったかいね」
二ーっと笑うだいきくんに、また支えられた。
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作者名：ヨン | 作成日時：2021年12月16日 14時
