・ ページ15
桃side
赤「いただきます！」
桃「いただきます」
ちゃんといただきますって言えるし、ほんまうちの子は偉い。
食べ方が汚いのは仕方ないとして…笑
赤「のんちゃ、これおいしいね」
桃「ん、おいしいな？」
よっぽど美味しかったのか、ものの数分で食べ終わってしまった。
だいきくんいつも食べるの早いねんなぁ。
食べ終わったし、あとは必要なものだけ買って、追追揃えればええか。
桃「だいきくん、服買い行こうか」
赤「ふく…？かってくれるん？それとも、ぼくが買うん？」
桃「………ん？俺が買ったるよ」
赤「………」
あんなにニコニコしていたお顔も、今は下を向いてしまって。
桃「どうしたん」
赤「ふく、いまのでいい」
桃「いやいや、これからは俺と住むんやで？足りひんから」
赤「おかんに怒られる」
桃「っ…。」
親元を離れても、やっぱりおかんの記憶は消えへんねんな。
まぁ背中の傷を見れば分かるけどな、。
桃「だいきくん、これからは、俺の言う事を聞いてくれればええよ？」
赤「のんちゃ、の？」
桃「そう。服なんかいくらでも買ったる。怒る人は居らへんよ」
赤「怒らん、の、、」
桃「絶対に怒らん。俺を信じて、な？」
赤「…のんちゃ！かめんらいだーの服ほしい！」
桃「よっしゃ、探しに行こうな」
思えば、お腹すいた 以外に欲望を話してくれたのは初めてかもしれん。
この初めてを大事にせなあかんな。
赤「のんちゃ、手！」
差し出した俺の手を、小さな小さな手でぎゅっと握り締めてくれる。
その手を握り返せば嬉しそうに俺を見上げて。
赤「はよいこ！」
そんな元気な姿に、思わず笑みがこぼれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 360人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ヨン | 作成日時：2021年12月16日 14時
