単刀直入に ページ3
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『困りますって…
そもそもバレーなんて分かりませんし、引き受けられませんよ…
私はそんな優秀なんかじゃありません、
…及川さん』
面倒臭いから単刀直入に言うと、見学に行った翌日、マネージャーとして部活に入ってくれないか、と主将直々にスカウト?された私はとてつもなく困っている。
…とてつもなく。
「だってだって!
国見ちゃんの上手さを一回見ただけで見抜けるなんて観察力ある子だよAちゃん!!
バレー分からなくてもイチから教えてあげるから、ね?」
そんな潤んだ目で見つめられても…
「だめ?」
う〜ん…ん〜…
人の頼みって断れないんだよ…
『わかりました…
けど、まずは見学だけさせてください。
きっと私のやる気のなさを見てみなさんが嫌がると思うので』
「そんなことない。」
急に真剣な顔になって否定した及川さんは、すぐにへらっと笑って
「Aちゃん、きっとうちの子たち見てマネージャーしたいと思うよ」
…すごい自信。
こんなに部員を信頼している主将なんてそうそういない。と思う。
それじゃ放課後体育館で、ひらりと振られた手にお辞儀で応える。
昼休みのほんの10分弱の出来事ではあったけど、すごい爪痕を残されたようだった。
その後教室に戻って、残りの時間で凛とお昼を食べた。凛にも言われたけど、なんだかぼんやりしていて上の空だった。
午後の授業なんてもっとダメ。
全然内容入ってこないし。
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《ほんとにまたバレーに関わる気?》
私の中で誰かがそう呟いていた。
そうだ、私はもう…でも見るだけなら。
他人をサポートするだけなら、バレーに関わりたい。
《辛いんじゃないの?》
好きで、やりたくて、見ててもどかしくなる。
バレー、したいよ。
《後悔するよ、絶対。》
そうだ。でも自らの意思でやめたんだ。
だったら自らの意思で始めることだって…
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「A!!」
『はいぃぃ』
変な返事をしたため、斜め前の席の凛が笑いを堪えていた。
珍しいな、ちゃんと聞いておけよ、と先生が残り5分の答え合わせの部分でご丁寧にも起こしてくれた。
その前から意識なくて問題何もわからんよ…
久々に変な夢見た。
変というよりかは、嫌な夢。
私が一番見たくない夢。
気づいたらホームルームが始まり、みんなせっせと帰り支度をしていた。
あぁ、行かなきゃならないのか…
前と違って足取りは重かった。
ラッキーアイテム
ハミチキ
相性バッチリなキャラ
及川徹
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yum(プロフ) - 明花ーめいかーさん» コメ共に勿体無いほどのお褒めの言葉ありがとうございます!!とても嬉しいです!!更新ペース遅くなってしまうこともあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします(*^^) (2018年4月5日 10時) (レス) id: d2a45babe5 (このIDを非表示/違反報告)
明花ーめいかー(プロフ) - コメント失礼致します!お話の書き方がとてもとてもお上手ですね…!内容も続きが気になるようなもので素晴らしい作品だと思います!お気に入り失礼登録します!今後も無理のない程度に更新頑張ってください!応援しております.*。 (2018年4月5日 10時) (レス) id: 7724177e8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yum | 作成日時:2018年4月5日 1時