Touch and Go 2

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迷路みたいな路地を




私の肩を抱いたまま
早足で進んで行くテヒョン。




全然覚えてないけど




テヒョンが勤めるお店へ続く道で




....間違いないと思う。




さっきから一言も発しないテヒョンは
怖いけど




連れて行かれるのがお店だったら、って
安心してるのか




また会えてよかったとか




肩を抱かれて嬉しいとか思ってる私。




胸がドキドキしてるのだって




早足で歩いてるからじゃない。




やっぱりおかしいよね....？




やっぱり、勘違いじゃないの....？




....私は、




テヒョンが好きなの... ？




「... ただいま、」


「おう、なんだテヒョン遅かったな
....って、Aちゃん。
いらっしゃい、こんばんは。笑」


「...あ、こんばんは、」




....なんか気まずい。




お店のドアを開けたテヒョンに




半ば強引に中に押し込まれたけど




何も知らないマスターさんの笑顔が




....眩しすぎて罪悪感。




血が繋がってるだけあって




マスターさんもイケメンで素敵だし。




って関係ないか....。




「A、こっち」


「え」


「マスター、ちょっと2階借りる」


「いいけどまだ仕事中だぞ？
わかってるな？」


「わかってるよ。
....ほら、行くよ？」


「ちょ、っテヒョン、」




何かが入った紙袋を




無造作にカウンターに置いたテヒョンに




有無を言わさず手を引っ張られた。




...2階って




マスターさんの自室なのかな....。




部屋だったら




まずくない....？




....ううん、




マスターさんも “ 仕事中 ” だって
言ってたし




....大丈夫。




ていうか




私がしっかりしなくちゃ。




「....入って」


「、」




階段を昇った先にあったドアが
開けられると




中に引っ張り込まれると同時に




....抱き締められた。




それは




強く....強く。




なんで....？




「....何やってんだよ」


「...え、」


「俺の目の前で他の男にキスされて、」


「それは、」


「しかもグクとか....最悪なんだけど」


「っ、」




....また、力が籠もった。




チョンくんが絡むと
様子がおかしくなるのは




....気のせい？




二人は仲がいいんじゃないの？





「....っあれは、」


「....絶対に渡さない」


「え...？」


「グクにも....他の男にも、誰にも」


「テヒョン、」






それって







どういう事なの....？





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