Touch and Go

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「グク、これからAと
どっか行くの？」


「...や、あとは一応帰るだけっていうか、」


「じゃあA連れてってもいい....？ 笑」


「え」


「え...」




ちょっと待ってどういう事....？




「ていうかヒョンはAさんと
どういう知り合い....？」


「知り合いは知り合いだよ。
って事で連れてくね？ 笑」


「え....ちょ、」


「ヒョン....！」




テヒョンがチョンくんを躱して
私の手を掴んだけど




私行くって言ってないし




そもそも仕事中じゃないの....？




「テヒョン....っ」


「ん...？」


「ヒョン....っ！」


「！」




....びっくりした。




だって




反対側の腕をチョンくんに掴まれたから。




「....何？」


「それはこっちのセリフだよ。
Aさん嫌がってるように見えるけど？」


「、」




チョンくんてよく見てる。




あからさまに顔に出したつもりはないんだけど。




「A、そうなの？」


「え」


「俺よりグクがいいの？」


「....や、」




なんでそうなるの....？




「グクはAの何....？」


「、」




何？って、




「チョンくんは職場の、」


「近いうち彼氏になります....！」


「え...？」


「グク、」




チョンくん、何言ってんの....？




彼氏....？




私の....？




「そういう事だからヒョンには、」


「....あっそ。A、行くよ？」


「え、ちょっと、」


「ヒョン....っ！」




待って？




何がどういう事なのか全然、




「Aは俺のだから」


「...っ」


「、」




チョンくんより強い力で手を引かれて




私の腕からチョンくんの手が離れていった。




ていうか、




Aは俺の、ってなに....？




「....っ私はテヒョンのになった覚えは、」


「うるさい」


「っ」




なんなの....？




これがテヒョン....？




こんなテヒョンに付いて行ったら
どうなるかわからない。




....ううん。




いつものテヒョンにだって




付いて行ったらどうなるかわからない。




....違う。




付いて行ったらどうなるか




考えなくてもわかる。




....付いて行っちゃダメ。




会わないって




関わらないって決めたのに





なんで連れて行かれそうになってるの....？






「テヒョンっ、やだ....っ」







テヒョンの背中にそう言ってみたけど








もうなんにも答えてはくれなかった。





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