Touch and Go

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「....はい、お待たせ。
あ、ホントにお代はいらないから安心して？ 笑」


「、」




そういう問題じゃなくて




さっきのまだ飲んでるのに




....ていうかこれ、




すごく綺麗なブルーだけど




ホントにお酒入ってるのかな....。




「度数は低めで作ったから、
それ飲み終わったら飲んでみて....？ 笑」


「....」




入ってるんだ、やっぱり。




「....でも私お酒は、」


「せっかく作ったんだから、
一口でもいいから飲んでみてよ、ね？ 笑」


「、」




そう言われると断りづらいっていうか、




それでも飲みたくなければ
断ればいいだけなんだけど




なんで断れないんだろう....。




やっぱりこの笑顔のせいなのか




それとも




....私の中にある好奇心のせいなのか。




「もしかして警戒してる....？」


「え...」


「今日は仕事だからまた今度って
言ったでしょ....？ 笑」


「っ、」




....やだ、恥ずかしい。




まるで自惚れてるみたいに
見えちゃったかな。




「... 別に、そういう訳じゃ、」


「そしたら飲んでね？ 笑」


「、」




....やられた。




「....飲めそうだったら」


「ん。笑」




満足そうに笑うと




テヒョンはカウンターの奥へ行っちゃったけど




結局飲む事になっちゃってるし。




とりあえず今の飲み終わったら




一口だけ飲んで帰ろう。




一口でも飲めば失礼にならないよね...？




無理矢理連れて来られたとは言え




私の為に作ってくれたんだし。




....それにしても綺麗なブルー。




口にするものが青いのって抵抗あるけど




これってすごく




どんな味なのか興味が湧く色。




さっきのまだ飲み終わってないけど




ちょっとだけ飲んじゃおうかな....。




「....いただきます、」




....美味しい。




ライチ....かな？




あとグレープフルーツみたいな味もする。




甘すぎなくてさっぱりしてるから




もう一口、って飲んじゃいそうなんだけど。




....お酒の味もあんまりしないし。




だけど油断は禁物。




調子に乗って飲んでると後から来るからね。




「....美味しい？ 笑」


「....っ、うん、美味しい」





急に戻って来るからびっくりした。





「これ、よかったら食べて？ 笑」


「え、」


「プチトマトのピクルスなんだけど、
飲むだけよりはいいからさ。笑」


「....」







やっぱり、いい人なのかな....。





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