ありえない恋の話。2

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「あー、美味しかった。
たまにはハワイアンもいいね？ 笑」


「....うん。笑」




待ち合わせたショッピングモールに
入ってたハワイアンカフェ。




チラッと覗いたらそこだけハワイみたいな
なんとも言えない空間が広がってたから




思わずソクジンの手を引っ張って
入っちゃたんだけど




想像以上に美味しかった。




「ねえA、いつかハワイに行こうよ。笑」


「いいけど、当分先だよ....？」


「なんで？」


「これからお金貯めるから」


「A現実的。笑」


「いいでしょ、ホントの事なんだから」


「いいけどさ。笑」




お店を出てからそんな会話をしつつ




モール内をぶらぶらし始めた私達。




いつもはみんなで騒いでたし




こういうとこも
誰かと来るなんてほとんどなかった。




....しばらく彼氏もいなかったし。




だから変な感じ。




彼氏になったソクジンと手を繋いで
こういうとこ歩くとか。




おまけに恥ずかしい。




「このあとどうする？ 映画でも観る？ 笑」


「んー....映画は観たいのないかな」


「そっかぁ....買い物は？」


「んー....別に欲しいものないし、」


「それじゃあ....帰る？」


「え...」




恥ずかしさのあまり適当に答えてたら




....帰る？ って、




帰るの....？




「....どこへ？」




動揺して変な事聞いてる自覚はあるんだけど




「それぞれの家だけど....
どっちかの方がいい？ 笑」


「え」




いやいや、そういう事じゃなくて、




でもこのまま別れるのもどうかと思うし




だけどどっちかの家に行ったら
そういう事になっちゃうだろうし




さすがにそんなに毎日は、




「....また赤くなってる。笑」


「、」




だってしょうがないでしょ。




ていうか私もう
いっぱいいっぱいなんだけど。




「こうやって付き合ってみるとさ、
Aの意外な一面が見れて嬉しい。笑」


「っ、」




....それは私のセリフだってば。




「だからもっと....教えて？
俺の知らないAの事。笑」


「、」




人が行き交うショッピングモールの通路で
言うことじゃないと思うんだけど




珍しく二人の世界に入っちゃってるから




周りの目とか全然気にならない自分が怖い。




「....俺の家行く？
それともAの家にする....？」





....どうしよう。






結局また二人っきりなんて、







....って、また私ばっかりドキドキしてる。





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