これって運命でしょ？

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「....だいじょうぶだから、はなして、」


「だめです。電車で帰るならこのままです」




どういう理屈ですか....。




だけど正直、この方が安定する。




....密着してるけど。




抱き締められるより危険だと思うのは




腰に手があるからかな....。




って違う。




こんなふうに介抱された事ないからだ。




「わかりましたか....？」


「....はい、」




ていうかキムテヒョンて




こういう時まともだ。




お店出てから全然、わけわかんない事
言って来ない。




....や、この状態でわけわかんない事言われても
対処出来ないからいいんだけど。




「気持ち悪くはないですか？」


「ん、だいじょうぶ」


「頑張って歩いて下さいね？」


「ん、だいじょうぶ、」


「....違う」


「ん....？」




違う、って何が....？




「....さっきみたいに言って下さい」


「なに....？」


「....テヒョンがいるから大丈夫、って」


「....」




そんな事言ったっけ....？




「....テヒョンがいるからだいじょうぶー」


「素直だけど棒読み....」




なんなのよ....。




「....テヒョンがいるからー、あるけるし
かえれるのー、」


「....はい、」


「ごめんね、テヒョン。たすけてください、」


「....はい、」




....私もなに言ってるんだろ。




これだから酔っぱらいは....。




「Aさん、ちゃんと家まで送りますから
安心して下さいね....？ 笑」




だけど、キムテヒョンの保護欲みたいなのを
刺激するには充分だったみたいで




意外と頼もしいんだなぁって思ってみたり。




んー、今更か....？




ていうかなんかもういっか。




酔っぱらっちゃったんだし




この際キムテヒョンに頼っちゃえば。




どうしてそう思ったのかよくわかんないけど




酔っぱらってるから、って事で。




今度ちゃんと埋め合わせすればいいしね。




「テヒョン....？」


「はい、なんですか....？」


「おねがいしますー。笑」


「....はい。笑」







....腰に回った腕に、力が籠もった気がした。





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