これって運命でしょ？

5 ページ5

.



「ちょっとはきゅんとしてくれました？笑」




“きゅん”どころか
ドキドキしちゃってますけど。




「そういう事で本気なんで。
俺の事覚えて下さいね？笑」




....悔しいけど




イケメンの爽やかスマイルには勝てない。




って何言ってんのよ。




やっぱり酔ってるんだ、私。




「....明日になったら忘れてると思う」




酔ってるからね。




「え！Aさーん！」




絶対忘れてやる。




「でもいいや。明日から攻めまくるんで
覚悟して下さいね？笑」


「は？」




ちょっと何その“攻めまくる”って。




怖いんですけど....！




「俺の本気、見せてあげますから。笑」




いやいやいやいや、




見せてくれなくて結構ですよ？




「ところでAさん、何号線ですか？」




....忘れてた。




家まで送ってくれるんだったっけ....。




「....やっぱり一人で、」


「ダメです。笑」




ダメか......。




「○号線....」


「○号線ですね。了解です。笑」




キムテヒョンは嬉しそうに




私の手を握ったままコンコースを進む。




.....送ってもらうくらいいっか。




今日初めて会った人に送ってもらうのは
抵抗あるけど




会社の人だし、変な事はして来ないでしょ。




だいたい、私みたいなのを襲う
物好きはいないと思うし。




だけどこの人、充分変だよね....。




....ちょっとは警戒しておこう。




とか言って、




相変わらず黙って手ぇ繋がれてるけど。




私もおかしいのかな....。




....酔ってるからね。




て事で。




うん。




「....ねえ、テヒョンは何号線なの？」


「俺は□号線です」


「ふぅん....」




どの辺りか知らないけど




送ってもらったら遠回りにならない....？




「Aさん、駅から近いんですか....？」




ちょっと心配そうなキムテヒョン。




....これ、駅からバスで30分とか言ったら




私を送るの諦めるかな....。




「....バスで30分、」


「え！そんなに遠いんですか！？」


「そうなの、だから、」


「尚更心配！今日は俺が一緒だから
安心して下さいね！笑」


「....げ」





....逆効果じゃん。






はぁぁ....諦めるしかないか....。





.

6→←4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す