これって運命でしょ？

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「それじゃあすみません。お先に失礼します」


「おう、気を付けて帰れよー？」


「はい、ありがとうございます」




新入社員の歓迎会だからまあいっか、




そう思って




一足先に帰らせてもらう事にした。




だって、アイツのせいで飲み過ぎたから。




....キムテヒョン。




結局、上司に呼ばれるまで
私の隣に座って




“Aさんて何年目ですか？”とか




“Aさんておいくつですか？”とか




あれこれ聞いて来て。




私の事知らないくせに“好き”ってなんなの、
って聞いてみたら




“一目惚れです”なんて
めっちゃ爽やかな顔で笑っちゃって。




改めて飲まなきゃやってられないと思った私は




マッコリから焼酎に変えて




.....結構飲んだ。




お酒には強い自信あるから
これくらいで酔い潰れる事はないと思うけど




あれ以上あそこにいたら
なんかヤバい気がして。




上司から何からめっちゃ盛り上がってたけど




幹事の先輩社員に声掛けて




そーっとお店を後にした。




だって、見つかったら面倒でしょ。




キムテヒョンに。




「あー....春の夜って気持ちいい」




店内が熱気で暑かったのもあるけど




春の夜の澄んだ空気が心地いい。




「....駅ってどっちだったっけ」




私、相当酔ってるのかな....？




....や、そんな事はない。大丈夫。




とりあえず、人が流れてる方へ行こう。




「Aさん....っ！」




ああ、やだやだ。




空耳でもキムテヒョンの声が聞こえるとか。




私やっぱり酔って....




「Aさんっ、駅あっちですよ！？」


「え....」




空耳でも幻でもなく




本物のキムテヒョン。




何故か腕掴まれちゃってるし。




「そっちは怪しいお店が多いんですから、
Aさん連れ込まれちゃいますよ？」




そうだっけ....？




でもよく見たら
周りは男の人ばっかりで




流れてく先を見れば




怪しげなネオンが煌めいてる。




男の人が遊ぶお店、か......。




「Aさん大丈夫ですか？酔ってます？」





.....ていうか







なんでアンタがいるの.....？





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