ちょっと待って聞いてないっ！ 4

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「......グクがAちゃんと登校したのは、
テテが日曜に抜け駆けしたからなの？」




......ジミニヒョンが怖い。




や、たまに怒られる事もあったけど




今日はなんかめっちゃ怖い。




「グク、」


「....そうです。だって、なんにもしないでいたら
取られちゃうから、」




なんにもしないでいたら




ヒョンたちになんて勝てないもん。




ヌナの近くにいるし、付き合い長いし。




どう考えたって俺の方が不利でしょ？




「抜け駆け、ってわかっててそうしたんだ？」


「......はい」




だから、ヒョンたちに悪い事したとは思わない。




「......今はテテの事は置いとくけど、」




え、俺置いとかれるの、とか
ボケてる場合じゃないよ、テテヒョン。




「僕たちがどう思うかとか、考えなかったの？」


「......考えたら、なんにも出来ません」


「グク、」


「だって、ジミニヒョンまで
ヌナの事好きなんて、
俺に勝ち目なんてないじゃないですか」


「そういう事じゃなくて、」


「そういう事です。大好きなヒョンたちと
同じ人好きになっちゃって、ホントだったら
年下の俺が譲らなくちゃいけないのかも
知れないけど、」




......ケンカになっちゃうかな。




でも、俺の気持ちも知って欲しい。




「だけどヌナは、
俺が初めて好きになった人なんです。
だから、例えヒョンたちでも譲れないんです....」


「......グガ、Aが初恋なの？」


「......そう、です」




こんな事言うの、めっちゃ恥ずかしい。




でも、ヒョンたちにはわかって欲しい。




「......だったら、正々堂々と戦おうよ？」


「ジミニヒョン.....」


「譲れないのは僕たちだって一緒だよ？
可愛い弟のために、って
身を引かなくちゃいけないのかも知れないけど、
僕たちだって譲れないんだ」




わかるだろ？っていうジミニヒョンは




やっぱり優しい......。




「......ごめんなさい。もうしない。
ヌナに選んでもらえるように、ちゃんとします」




そう言ったら




ジミニヒョンが頭をぽんぽんしてくれて




テテヒョンが膝をとんとんしてくれた。




なぜだか、子ども扱いされてるとは
思わなかった。




「......グガ、ごめんな？」


「俺も......ごめんなさい」





やっぱりこのヒョンたちは他の人と違う。






だからこそ、負けたくない。







もっと、頑張らなくちゃ。





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