ちょっと待って聞いてないっ！ 4

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「「「可愛い......」」」




......ハモった。




3人で顔を見合わせて




誰からともなく笑い出した。




「A、笑うとうんと可愛いじゃん？笑」


「そうだね。すごく可愛い。笑」


「めっちゃ可愛いです。笑」




......めずらしく意見が一致した。




まあ、Aちゃん自身の事に関しては
一致しない事ないけどね。笑




「......さて、和んだところで本題に入ろうか？笑」


「え、もう......？」


「ジミニヒョン目が笑ってない......」




当然でしょ。




公衆の面前でAちゃんに恥ずかしい思い
させちゃって。




場合によったら許さないからね？




僕がAちゃんの席に座ると




テテとグクは何か言いたげだったけど
知らん顔するに限る。




グクは隣の席から椅子だけ持って来て




まさしく、3人で
“膝を突き合わせる”状態になった。




「....で？なんであんなとこで騒いでたの？」




2人の顔を交互に見て、問いただす。




「.....あれは、テテヒョンが、」


「え、元はと言えばグガが、」


「グクから言って？」




元の原因はグクなの...？




テテじゃないのが意外だけど、
とりあえず聞いてみよう。




「......朝、ヌナと一緒に登校してました。
抜け駆けしてごめんなさい」


「......」




もっと意外。




グクってホント行動力ある......。




......ていうかいつの間に。




油断大敵だ。




「......それで、駅前通り過ぎたとこで
テテヒョンに見つかって、」


「一緒にいるはずないのにAといて、
そんでもって手まで繋いで仲良さそうだったから
抜け駆けしてずるい、って思って、」


「そんな事言ったらテテヒョンだって
ずるいじゃないですか。日曜にヌナと
二人っきりで会って、」


「あれはお手伝いだから抜け駆けじゃないもん」


「二人っきりで会ったら抜け駆けですよ」


「うるさいよ」


「はあ？」


「おい、ちょっと待て2人とも」




テテがめずらしく静かだから




グクもおとなしくしててくれるのは
ありがたいけど




......日曜にテテが会ってたの、
グクも知ってたんだ。





ていうか2人とも、






僕の知らないうちに
ガッツリ抜け駆けしやがって。







......どうしてくれようか。









二人っきりになりたいのを
必死に我慢してる僕はなんなんだ......。





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