ちょっと待って聞いてないっ！ 4

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「......失礼しまぁす、」




授業中の教室には




やっぱりなんとなく入りづらい。




「あらキムさん、大丈夫なの？」


「はい、大丈夫です。すみませんでした」


「無理しないで、具合悪かったら言ってね？」


「はい、ありがとうございます....」




......具合悪くないとは今更言えない。




「ソクジン先生聞いてくれた.....？」




席に座ると、テヒョンがすぐにそう言った。




「......うん。ありがと」


「......うん。笑」




テヒョンの笑顔が、なぜかくすぐったい。




......ソクジン先生に聞いてもらえて




スッキリしたっていうのかな。




そんなに深刻に考えなくてもいいんだ、
って思って




少し肩の力が抜けたっていうのもある。




あ、ちゃんと考えはするよ？




だけど、今まではグダグダ
考えすぎてたんだなって思って。




......先生なんだけど




打ち明けてよかった。




ていうか、ソクジン先生みたいな先生が
いてくれてよかった。




「ソクジン先生、いいでしょ....？笑」




......テヒョンにも心読まれてる。




「......うん。笑」




私がそう答えると




にこっと嬉しそうに笑って前を向いた。




....テヒョンにも、もうちょっと向き合おう。




正直、一番考えてなかったから。




....まあ、おとといの事があってから
嫌でも考えちゃってたけど。




どうして騒いじゃうのかは




テヒョン本人に理由聞いてるし、




ってその理由が恥ずかしいんだけど




でも、普段はちゃんと出来るしいいヤツだし




なにより、結構優しいし。




.....優しいのは3人ともか。




1人1人とちゃんと向き合って




それぞれ別に考える。




混ぜちゃだめ、別々に。




男の子だって事も意識しないとだし。




....心臓持ちそうにないけど。




でも先生、“そういう事”もしていいんじゃない
なんて言うし。




誰とでもする軽い女、ってのは
この際置いといてさ？




なーんて言って楽しそうに笑ってたけど




どうしたってそう思っちゃうでしょ。




イヤだって思った時は拒否すればいいんだし、
とも言ってたけど




この人たちそういう隙を与えてくれないし




......イヤじゃないんだよね、そもそも。




それ言ったら先生、




じゃあもっとくっついちゃいなよ！




なんて言っちゃって。





だけど最後に







大人の階段だけは昇っちゃだめだからね！








って、念を押すのを忘れなかった。





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