ちょっと待って聞いてないっ！ 4

182 ページ32

.



......注目されてる気がする。




気がする、じゃない。




注目されてる。




自意識過剰でもなんでもなく




間違いなく注目されてるー......！




あれから、私は自然とジミンくんの横を歩き、




テヒョンとじょんぐくんは




その後ろをバラバラに歩いてたっぽい。




あ、もちろん、ジミンくんと手は繋いでません。




そんな感じで学校に着いて




昇降口の前でじょんぐくんと別れたとこまでは
大丈夫だったはずなのに




階段昇って3年のクラスがある廊下に出ると




......みんな見てるんです。




99.9%、見られてるんです......。




「Aちゃん、ホントにごめんね....？」




ジミンくんが、申し訳なさそうに振り返る。




「....ジミンくんは悪くないよ。
むしろ、助けてくれたんだから、」


「それでも、ごめんねだよ？
昨日の事もあるだろうし.....。笑」




昨日の事......？




「テテに対抗してAちゃんの手に、」




私の疑問に気付いたのか説明してくれたけど




「うわ！わかった！大丈夫！」




すぐさま思い出してジミンくんを止めた。




だから私はなんですぐ忘れるの......？




「だから、ごめんね？笑」


「......はい」




ジミンくんの“ごめんね”を
素直に受け入れる。




ていうか、そういう肝心な事忘れちゃうから
誰かに決められないのかな。




て事は、誰に何されても
なんとも思ってないって事......？




いやいや、ドキドキするんだから
なんとも思ってないって事はないと......




「テテ、」


「......なに」




......テヒョンの存在忘れてた。




だって、ずっと静かだったから。




「Aちゃんの事、ちゃんと守れよ？」


「え...」


「....どーゆう事？」


「そういう事。僕ももちろん守るけど、
今日は絶対騒ぐなよ？」


「......よくわかんないけど、わかった」




......どっちよ。




ていうか私もよくわかんないけど。




守る、って......なんで？




「Aちゃん、ホントにごめんね？
今言った通り、僕とテテで守るからね？」


「ジミンくん、それってなんで、」


「教室入ったらわかるよ。笑」


「え」




それって、クラス中の噂の的だから、って事？




でもそれだけで守るとか、





「お！やっぱ3人揃って来た！笑」


「え」







誰かのその一言で、教室中がどっと沸いた。





.

183→←181

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す