ちょっと待って聞いてないっ！ 4

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「じょんぐくん、今日もありがと。笑」


「俺が送りたかったんだからいいんです。笑」




......なんとかウチまで帰って来た。




やっぱり、家まで送るって
言ってくれたじょんぐくん。




今日こそはお断りしようと思ったのに
“いいんです”、の一点張りで




結局折れて、ここまで送ってもらった。




......べつに、送ってもらう事自体は
悪い事じゃないし嬉しいんだけど




ここまで送ってもらうと危険な気がして......




「......ヌナ、バイバイする前にキスしたい」




......キタ。




「......だめ」


「なんで....？」




そんな可愛い顔してもだめです。




もう誰も家に上げないし




.....キスも、しないって決めたんだから。




「......なんでも」


「俺はしたいです」


「私はしたくな.....」




......い、のか？




いやいやべつにしたいわけでもないけど
したくないって言うのとも違うって言うか、




って私なに言ってんの......？




「......ヌナは、したくないの？」


「や、そうじゃなくて、」


「じゃあいい....？」


「だからそうでもなくて、」




どうしよう。




自分がどうしたいのかわかんなくなって来た。




や、わかんないのはいつもだけど、




ってこれも毎回言ってるけど




こういう時ってどうしたらいいの......？




「....ヌナがいやじゃないならしたいです」




ていうかだから急に男の子にならないでってば。




「....いやじゃないけど、だめ」


「だからなんでだめ....？」


「......まだ、じょんぐくんの彼女じゃないから、」




肩を掴まれて間一髪、とっさに出て来たセリフ。




「......だったら、俺の彼女になってください」


「え....」


「俺、言いました。
好きになるのはあとでいいから
付き合ってください、って」




......そうだった。




私のバカ。




そんな大事な事忘れるなんて




救いようのないバカだ。




「......だけど、私だって、」


「“わかんない”はだめです」


「え」


「ヌナ、いっつもずるいです....」


「じょんぐく.....っ」






.....どうしよう。








抱き締められちゃった......。





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