ちょっと待って聞いてないっ！ 3

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「...ねえ、やっぱり1個持つよ」


「大丈夫だって！たまにはラクしなよ！笑」


「でも、」


「俺が持ちたいんだからいいの！笑」




牛乳とかヨーグルトとかマヨネーズとか




重たい物が重なった上に
袋がふたつになっちゃって




なのにテヒョンは
ふたつともサッと持ってくれるから




さすがに悪いなと思って
1個持つよ、って言ってるのに




テヒョンは全然聞いてくれない。




「......ありがと」


「うん！笑」




おまけに、嬉しそうだし......。




「.....あ！」


「どうしたの....？」


「やっぱり1個持って？笑」


「え」




......や、べつに全然いいんだけど、




急になに....？




少なくて軽い方の袋を渡されて
素直に受け取ったけど




「違う違う、そっちの手で持って！」


「？」




テヒョン側の手で受け取った袋を




反対側の手に持ち替えさせられた。




と思ったら。




「やっぱり手ぇ繋がないとね！笑」


「あ」




あっという間に繋がれた手。




「テヒョン、」


「ん？笑」




テヒョンのこの笑顔にも弱い私.....。




「......なんでもない」


「変なAー。笑」




アンタに言われたくないけどね.....。




「天気もいいし、嬉しいなー。笑」




嬉しそうなテヒョンに、
余計になんにも言えない...。




「ねえA。笑」


「なに....？」


「大好き。笑」


「っ」




だから不意打ちは......！




「......なに言ってんの」


「照れちゃってー。A可愛い。笑」


「可愛くないってば.....！」


「え、可愛いよ？A知らないの？笑」




そんなの知るか......！




「知らないよ！
ていうか目ぇ悪いんじゃないのっ？」


「え、俺目ぇいいよ？笑」


「.....」




くっそぅ.....。




「じゃあ.........バカ」


「なにそれA可愛いー！笑」


「だから......っ！」


「だって可愛いんだもーん。笑」




もーん、じゃないって言ってるでしょ.....！




もう......。




「......知らないっ」


「んふふ♪」




にまっと笑うと




私の手をぎゅっと握り直して




ぶんぶん振り出したテヒョン。






......5歳児のくせに








私をきゅんとさせないでよ......。





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