ちょっと待って聞いてないっ！

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今日は朝から全力でダッシュして




ギリギリ間に合ったのに
テヒョンに捕まって




おかげでユンギ先生に怒られるとか




ホントに今日はツイてない。




......あ。




変な夢も見たんだった......。




テヒョンが私を好きとか、




まったくもって有り得ないハナシ。




ていうか、夢でも有り得ないハナシでも




ああいうのって頭のどこかに
引っ掛かってるみたいで




朝みたいにテヒョンにくっつかれると




嫌でも思い出しちゃうっていうか。




あんな夢でも




思い出しちゃうと、顔に出るのかな。




テヒョン、私が赤くなってるって言ってたし。




......ホント、有り得ない。




テヒョン相手に赤くなるとか




明日は空から槍が降って来るに違いない。




「あ、Aちゃんおかえり。笑」


「ジミンくん....」




.....これ、どう見ても待っててくれたでしょ。




「ホントに、テテのせいでごめんね？
きつーく言っておいたから。笑」




教室の前の廊下で




壁に寄り掛かる事もなく、
こっちを向いてたジミンくん。




優しすぎる......。




「ううん、ジミンくんは謝らないで？
すぐに教室に入らなかった私も悪いんだし」




そう、私の最大の失敗は




すぐに教室に入らなかった事。




すぐに入ってれば、




体当たりされる事も、
騒がれる事もなかったんだから。




「そうかも知れないけどテテも悪いよ。
だって、今日に始まった事じゃないし。笑」




.....そうなんだよね。




1年の時に目を付けられて以来、




3年間ずっとこんな感じ。




2年の時なんてクラス違うのに




野生の勘が働くのか




どこにいても見つかっちゃって




Aー！って飛んで来てさ。




「まあ、あんなだけど
テテのヤツAちゃんが好きだから。
許してやってね？笑」


「え」




......いやいやいやいやジミンくん。




友達として、っていう意味だと思うけど




ていうかそうじゃないと困るけど




今の私にそれは禁句です。




「......あれ。僕なんか変な事言っちゃった？」


「や、ううん！言ってない！」


「そう？そしたらこれからも
テテをよろしくね？笑」


「......うん、わかった。笑」






......全然よろしくしたくない。







だけど、ジミンくんに言われると
イヤって言えないんだよなぁ......。





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