拾われたボク 3

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......んー、今何時だろ。




すっごくよく寝た気がする......。




そう思ってうっすら目を開けると




目の前には見慣れない景色があって




ここどこだっけ？なんて、
のんきに考えてたら




「......起きた？」




頭の上からAさんの声が......。




「わあっ！僕寝ちゃった....！？」




一気に目が覚めて飛び起きた。




どうやら、ソファの下で寝てたらしい......。




.....あ、ブランケット。




「ごめんね？私が寝ちゃってたからだよね？」


「え？あ、そうじゃなくて、」




.....あれ？そうじゃないのか？




ゲーム始めたはいいけど




Aさんの寝息が
あまりにも気持ちよさそうで




だんだんうとうとし始めて




.....寝ちゃったんだ。




うわ、最悪......。




「昨日、眠れなかったの......？笑」


「......や、そんな事は、ないん、だけど」




....敬語かタメか迷ってるからしどろもどろ。




「じゃあやっぱり私のせいだよ。
寝てる人目の前にすると眠くなるでしょ？笑」


「そう、なのかな......」


「そうだよ。ごめんね？笑」


「そんな、」




乱れてるだろう僕の髪を




Aさんの指先が梳くように直してくれる。




「ふふ、寝癖。笑」


「え、ウソ」


「ウソ〜。笑」


「......もう」




手を自然に自分の頭に持ってったら




まだそこにあったAさんの手に触れたから




思わずぎゅっと握っちゃった......。




「僕の方こそ、寝ちゃってごめんなさい」


「私も寝てたんだからお互い様。ね？笑」




今日は化粧してないせいか、




いつもよりうんと、笑顔が可愛い。




「せっかく来たのに
もったいない事しちゃったな......」


「明日の朝まで一緒にいられるんだから、
まだまだでしょ？」


「......そっか。そうですよね。笑」


「そうそう。笑」




やっぱり笑顔が可愛くて




握った手を引っ張ると僕も膝立ちになって




倒れ込んで来たAさんを抱き留める。




「.....ふふ、今日のジミンくんはいい匂い。笑」


「もう......いつもは臭いみたいな言い方
しないで下さい。笑」


「ごめんね？いつももいい匂いだよ？笑」





Aさんの方がいい匂いだよ......。






ぎゅっと抱き締めて、深く息を吸い込んだ。





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